XRP 写真=Shutterstock

米資産運用会社Gratus Reserve Vは、XRPを含むデジタル資産戦略を個人投資家にも開放するため、7500万ドル規模のファンドを米証券取引委員会(SEC)に申請した。OTC取引を活用した低コスト運用を打ち出し、Regulation A Tier 2の枠組みを通じて個人資金の取り込みを狙う。

ブロックチェーンメディアのU.Todayが9日(現地時間)に報じたところによると、同社はSECに予備的な公募書類であるForm 1-Aを提出した。申請対象は、企業財務型のデジタル資産ポートフォリオを組み入れた商品だとしている。

同社が特に訴求したのは、XRPの取引コストの低減効果だ。申請資料では、5000ドル相当のXRPを機関投資家向けの相対取引(OTC)デスクで購入した場合、個人向け市場で同額を売買するよりコストを約10分の1に抑えられる可能性があると説明した。

機関投資家向けの流動性プールに直接アクセスすることで、個人投資家が負担しやすいスプレッドや仲介手数料、スリッページを抑制できるという。これまで主に機関投資家が利用してきた取引手法を、ファンドを通じて個人にも提供する構想だ。

組み入れ対象はXRPにとどまらない。ISO 20022対応資産として、Stellar、Cardano、Hedera、Quantを組み入れる計画だ。あわせて、デジタル資産市場の基盤銘柄と位置付けるビットコイン、イーサリアム、ソラナも採用する方針を示した。

同社は、デジタル資産市場の関心がビットコイン中心から、高スループットのレイヤー1ネットワークや既存の金融システムとの互換性を備えたブロックチェーンへ広がっていることを、商品設計の背景に挙げた。特に今年は、大口のオンチェーンアドレスがXRPを含む主要アルトコインを長期保有目的で積み増す動きが見られた点に注目しているという。

個人投資家への提供手段としては、Regulation A Tier 2の活用を検討している。承認されれば、一定の要件のもとで一般の個人投資家も同ファンドに投資できる可能性がある。

もっとも、投資家募集や持ち分の販売はまだ始まっていない。現時点ではSECの審査を受ける予備段階にあり、正式承認を得て初めて販売が可能になる。

規制当局の承認後も、投資家保護に関する要件は適用される。同社は外部監査を受けた財務諸表を定期的に開示する必要があり、デジタル資産の運用状況や財務内容も、より厳格な規制・開示の枠組みの下に置かれる見通しだ。

市場では、SECがXRPとISO 20022対応資産を組み込んだ企業財務型のデジタル資産戦略を、個人向け商品として認めるかどうかに注目が集まっている。承認されれば、これまで機関投資家中心だったOTC流動性やアルトコイン主体の財務戦略に、個人が間接的にアクセスする新たな投資手段となる可能性がある。

最終的な成否はSECの判断に委ねられる。XRPをはじめ主要アルトコインを束ねた機関投資家型のポートフォリオが、個人向けの制度商品として成立するかどうかが焦点となる。

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