SKグループは9月10日、チェ・テウォン会長が「SK AIデータセンター蔚山」と「SK innovation蔚山CLX」を相次いで視察すると発表した。AIインフラ整備から製造現場のAX(AIトランスフォーメーション)までを対象に、グループが掲げる「AIフルスタック」戦略の進捗を現場で確認する。
6月の「ニュー利川フォーラム」でチェ会長が「AX中心の経営大転換」を打ち出してから、約3カ月での現場視察となる。視察には、チャン・ヨンホSK innovation総括社長、チョン・ジェホンSK telecom社長、ユン・ビョンソクSK gas社長、キム・ウォンギSK enmove社長のほか、キム・ジョンファSK energy兼SK geocentric社長、キム・ソンスSK broadband社長、キム・ヨンシクSK ecoplant社長も参加する。
最初の訪問先は、韓国でソウル首都圏以外最大級のAI専用データセンターとされる「SK AIデータセンター蔚山」だ。SK telecom、SK broadband、SK chemical、SK hynix、SK AXなどグループ主要各社が参画し、技術力を集約した拠点となる。
同施設は、SKグループが全国で計15GW規模のAIインフラ整備を進める中での第1弾拠点に位置付けられる。AWS(Amazon Web Services)と共同で建設を進めており、2027年末の稼働を目指す。SKグループは今後、同データセンターをGW級へ拡張し、嶺南圏(ヨンナム圏)全体で2GW超のAIデータセンタークラスターを整備する計画だ。
次に訪れるのは、SK innovationの製造AXの中核拠点である蔚山CLXだ。精油・化学工程にAIを組み込み、工程最適化や安全管理、エネルギー効率の向上を同時に進めている。チェ会長は現地でAXの取り組み状況を確認し、担当者を激励する。
蔚山CLXでは、データに基づくAIの分析と、長年蓄積してきたエンジニアの経験を組み合わせる統合運営体制「デュアルブレイン」戦略を推進している。AIが広さ約250万坪に及ぶ全工程・全設備を24時間体制で検知・分析し、人が判断して対応する仕組みだ。他の製造拠点にも展開可能な実行モデルとして位置付けている。
半導体を起点に、AIデータセンター、エネルギー、サービスインフラを備え、それを製造AXへつなげるバリューチェーンの構築は、SKグループが掲げる「AIフルスタックプロバイダー」戦略の本格展開を示す動きといえる。
SKグループ関係者は「SKグループのAX加速への意思が、AIフルスタックの各領域でどのように具現化しているかを、現場で直接確認する場になる」とコメントした。その上で「半導体、AIインフラ、製造現場のAXまでを切れ目なく点検し、『AIフルスタックプロバイダー』としての地位確立を目指す」としている。