Rippleの元最高技術責任者(CTO)、デイビッド・シュワーツ氏が、XRPは長期的にビットコイン(BTC)の時価総額を上回る可能性があるとの見方を示した。もっとも、その前提として挙げたのはビットコインの下落ではなく、XRP自体の急成長だ。
ブロックチェーンメディアのU.Todayが9日(現地時間)に報じたところによると、シュワーツ氏はX(旧Twitter)の音声配信機能「Spaces」で、XRPの「Flippening」が起こり得ると発言した。Flippeningは、暗号資産市場で時価総額首位が入れ替わる現象を指す。
同氏は、このシナリオが現実味を帯びるとすれば、ビットコインの急落よりもXRPの大幅な伸びによる可能性が高いと説明した。XRPは、ビットコインより高速な取引処理と幅広い機能を背景に、市場拡大の恩恵をより受けやすいとの見方だ。
その根拠として、XRP Ledger(XRPL)は当初から決済向けの高速かつ拡張性の高い代替基盤として設計されていると指摘した。市場全体が拡大する局面では、XRPが相対的にシェアを伸ばす余地があるという。
一方で、時価総額を巡る見方は時期によって大きく変わるとも述べた。シュワーツ氏は今年初めを振り返り、XRPが約0.006ドルで取引されていた当時は、0.25ドルまで上昇することさえ想像しにくかったと語った。
当時は0.10ドル前後でも割高に映り、保有していたXRPの一部を売却したことも明らかにした。
ビットコインについても同様の例を挙げ、かつては100ドルのBTCでさえ現実味に乏しく感じられたと振り返った。ただ、現在のXRPは、BTCが初めて100ドルを超えた当時に比べて時価総額がはるかに大きいとも指摘した。単純な価格比較だけで同じ上昇軌道を想定するのは難しいという認識を示した形だ。
XRPがビットコインとの差を大きく縮めた局面は過去にもある。2017年末から2018年初頭にかけての暗号資産の強気相場では、XRPは時価総額2位まで浮上し、主要銘柄の中でもビットコインに最も接近した。
また、XRPがイーサリアムを上回った時期もあった。代表例は2017年12月末で、当時のXRPの時価総額は約860億ドルまで拡大し、イーサリアムの約730億ドルを上回り、年末まで2位を維持したという。
もっとも、足元の規模感は当時とは異なる。XRP価格を1.42ドルベースでみると時価総額は約891億ドルで、暗号資産全体では5位に位置する。一方、ビットコインは約7万8693ドルで取引され、時価総額は約1兆5800億ドルに達している。現時点では、ビットコインの時価総額はXRPの約17.7倍だ。
こうした数字を踏まえると、シュワーツ氏の発言は短期的な逆転を見込んだものではなく、長期的な成長シナリオを示したものといえる。XRPがビットコインを上回るには、BTCの弱含みではなく、XRPの成長ペースが大きく上回ることが条件になる。