画像=ChatGPT

Naverは9月10日、約20年運営してきた既存の証券ページを終了し、7月30日に公開した新たな証券ページに一本化した。証券業界ではAI分析やコミュニティ、動画コンテンツを組み合わせた投資プラットフォームの競争が強まっており、Naverも刷新したサービスの本格運用に入った。

今回の切り替えにより、これまで並行運営していた旧ページと新ページは新ページに集約される。Naverは利用者導線を新サービスへ一本化し、投資情報の提供機能を強化する。

Naver Pay証券では、相場情報やニュース、銘柄討論などの投資情報を提供するほか、「簡単注文」機能を通じて提携証券会社の注文画面へ接続する。利用者はNaverの証券ページ上で注目銘柄を探し、そのまま提携先証券会社の口座で取引できる仕組みだ。

国内株向けの「簡単注文」は2025年4月に導入し、同年11月には海外株にも対象を広げた。Naverが情報と注文の接点を担う一方、証券各社は自社プラットフォーム内で情報収集から売買まで完結できるよう、サービス拡充を進めている。

Hana Securitiesは9月7日、新たなモバイルトレーディングシステム(MTS)「Hana Securities V」の提供を開始した。特徴は、AIとデータを活用したパーソナライズ投資情報にある。

「AIブリーフィング」では、米国市場の引け後の流れや主要銘柄の株価変動要因を要約して提供する。「ETF MBTI」では、保有株式や上場投資信託(ETF)の構成銘柄などを分析し、投資傾向に合ったETFを提案する。

Meritz Securitiesが9月1日に公開した「MOUM」は、口座開設前でも投資情報やコミュニティ機能を利用できるようにした。会員登録がなくても主要サービスを閲覧でき、ソーシャルログインを使えば準会員としてコミュニティに参加できる。

銘柄コミュニティでは、米国の投資ソーシャルプラットフォームStockTwitsとWebullのコミュニティと連携した。国内投資家が海外投資家の見方や市場の反応をあわせて確認できるようにしたという。情報とコミュニケーション機能で利用者を集め、口座連携や取引につなげる構成となっている。

NH Investment & Securitiesは、投資環境の対応領域をPCとWebにも広げている。最近、PCインストール型サービス「NAMUH MAX」を公開し、年内には追加プログラムなしで使えるWebトレーディングシステム(WTS)版へ拡大する計画だ。

3月に公開した試験プロジェクト「NAMUH X」で示したマルチデバイス連携の構想を、実際のサービスとして具体化する段階に入った。モバイル、タブレット、PCなど端末が変わっても、情報収集から投資判断、注文までを途切れなく続けられる環境の整備に重点を置く。

Next Securitiesは、ショート動画で投資情報を提供し、株式取引までつなぐ新MTSを準備している。短尺動画コンテンツとAIを組み合わせ、事業拡大につなげる構想だ。

同社は4月、AI・コンテンツ基盤の投資プラットフォームにおける信頼性と安全性を管理する専担組織も新設した。情報提供手法の拡充に加え、コンテンツ管理や運営体制の整備も進めている。

各社の動きを見ると、投資プラットフォーム競争は、単に取引画面の使い勝手を競う段階から、日常的に投資情報を消費する場そのものを押さえる競争へと広がっている。

AI分析の精度、コンテンツの品質、取引システムの安定性を同時に引き上げる必要があるため、サービス投入後も継続的な開発と運用投資が欠かせない。

金融投資業界の関係者は「取引環境を巡る競争が激しくなるほど、システム投資と専門人材の確保を継続できる大手が有利になる」としたうえで、「資本や人材が相対的に限られる中堅・中小の事業者は、サービス開発や高度化のスピードで後れを取りやすく、顧客獲得競争でも格差がさらに広がる可能性がある」と話した。

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