米Axiosは8日(現地時間)、セキュリティ企業Bugcrowdのデイブ・ギャリーCEOが、今後は人間ではなくAIエージェントがサイバー攻撃の主な標的になっていくとの見方を示したと報じた。
ギャリーCEOは先月、Black Hatの会場でAxiosの取材に応じ、「今後はエージェントが被害を受けるケースが増える。人ではなく、エージェントがハッキングされる事例が目立つようになる」と語った。
同氏によると、こうした攻撃はまず消費者向けよりも企業向けのAIエージェントで先行する可能性が高い。現時点では、多くのAIエージェントが企業システム内で運用されているためだ。
その上で、「これが主要な攻撃経路になる」と指摘。利便性を優先するあまり、企業がAIエージェントに中核資産への広範なアクセス権を与えている実態に懸念を示した。
さらに、企業が長年利用してきた既存ツールにもAIエージェント機能が追加され始めており、ネットワーク内でAIがどこまで利用されているかを把握しにくくなっていると強調した。
同氏は、「安全と判断して導入したツールに、ある日突然AI機能が有効化されることがある」と説明。「過去に承認したツールの中にも、あらためて見直しが必要なものが増えている」と述べた。
セキュリティ業界では従来から、AIエージェントのアカウント保護を重要課題とみてきた。エージェントが新たな内部脅威になり得るためだ。社内で稼働するエージェントがハッカーに悪用されれば、機微なシステムに広範にアクセスし、データを持ち出したり、組織内の別領域へ侵入したりする可能性がある。
AIエージェントの普及以前から、アカウント管理の不備はハッカーに狙われやすい侵入口だった。Ciscoによる2024年の侵害対応事例では、60%がアカウント基盤攻撃に関連していたという。
ギャリーCEOは「攻撃手法は新しくなり、速度も規模も拡大している」とする一方、「重要なのは基本的なセキュリティ対策だ。何が存在するのかを正確に把握し、統制の仕組みを整える必要がある」と話した。