VisaNetの精算データとブロックチェーン基盤の融資を組み合わせた新たな資金供給の枠組みを公表したVisa(写真=Visa)

Visaは、VisaNetの決済・精算データとブロックチェーン基盤の融資を組み合わせ、ステーブルコイン対応カード事業者の運転資金調達を支援する枠組みを公表した。暗号資産市場を中心に発展してきたオンチェーン融資を、実際の決済・精算領域に広げる狙いがある。

Cointelegraphが8日付で報じたところによると、この仕組みではVisaNetの精算記録とオンチェーン取引データを併用する。貸し手は、カード事業者の実際の精算実績とブロックチェーン上の返済履歴を基に信用力を見極め、Visaネットワークへの日次精算に必要な資金を供給できるという。

初期事例として挙げられたのは、ブロックチェーン融資プロトコルのCredit Coopだ。Visaと連携し、ステーブルコイン建てのリボルビング型の与信枠を構築した。カード売上債権を担保に資金を供給し、貸し付けの実行から返済までをスマートコントラクトで自動化する。

Visaによると、この取り組みは2023年以降、累計25億ドル超の精算取扱高を支える資金供給を実施した。借り入れは3000件超、返済は9000件超を処理しており、参加事業者で債務不履行は発生していないとしている。

ステーブルコイン関連事業も拡大している。2026会計年度第2四半期時点で、世界では160件超のステーブルコイン対応カードプログラムが運用され、決済規模は前年同期比で約200%増加した。

ステーブルコインを活用したVisaの精算規模も、直近では年換算で200億ドルを超えた。1年前と比べて15倍以上に拡大したという。

Visaは、従来の金融機関による与信枠について、初期段階のフィンテック企業にとっては規模や審査期間の面で負担になり得ると説明する。実際の決済データとオンチェーン上の返済履歴を組み合わせることで、小規模事業者でも必要な分だけ資金を調達し、週末を含めた24時間の精算に対応できるとしている。

Visaは、ステーブルコインを単なる決済手段にとどめず、融資や精算までつなぐ金融インフラとして活用領域を広げている。従来の決済ネットワークとオンチェーン金融の接点を拡大する動きとして注目されそうだ。

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