写真=Reve AI。Strategyのマイケル・セイラー取締役会議長とビットコイン

Strategyは、再開したばかりのビットコイン買い付けを1週間で再び停止した。あわせて、変動金利型の永久優先株「STRC」181万885株を1億7630万ドルで償還し、デジタル信用商品の償還プログラム上限を従来の10億ドルから20億ドルに引き上げた。

8日、ブロックチェーンメディアのDecryptなどによると、Strategyは8月31日から9月7日までビットコインの売買を実施せず、市場売却型の株式発行も行わなかった。9月7日時点のビットコイン保有量は84万5050BTCで変わらなかった。取得総額は637億3000万ドル、手数料や費用を含む平均取得単価は1BTC当たり7万5412ドルとしている。

今週の資金使途はSTRCの償還に集中した。STRC以外では、STRF、STRK、STRDの各優先株と普通株MSTRの償還は実施していない。償還資金はドル建て現金口座から充当した。取締役会はデジタル信用商品の償還プログラム上限を10億ドルから20億ドルへ拡大し、9月7日時点の未使用枠は11億9000万ドルとなっている。別枠のMSTR普通株向け償還プログラム上限10億ドルは据え置いた。

9月7日時点で、同社はドル建て準備金51億ドルとドル建て現金14億4000万ドルを保有している。準備金は優先株配当や負債の利払いに充て、現金はビットコイン購入など経営陣の裁量で運用する資金と位置付ける。今回のSTRC償還には、この現金から1億7630万ドルを充当した。

今回の買い付け停止は、約10週間続いたビットコイン購入の空白を終えた直後に決まった。Strategyは8月24日から30日にかけて4603BTCを約3億6970万ドルで取得しており、平均取得単価は1BTC当たり8万318ドルだった。だが、その後は再び買い付けを止め、再開は1週間で中断された格好だ。

Strategyは財務基盤の強化を目的に、過去にビットコインを売却した経緯もある。Phong Le CEOは、この夏に約5億4400万ドル相当のビットコインを4回に分けて売却したことについて、優先株配当などの支払い義務を賄ううえで、当時としては「正しい取引だった」と説明した。売却規模は約7000BTCで、価格帯は1BTC当たり6万〜6万5000ドル。これにより純負債を約70億ドルからゼロに圧縮し、約70億ドルの現金を確保したという。

同社は7月の四半期決算で82億2000万ドルの損失を計上したが、Phong Le氏は当時、帳簿上の損失を過度に懸念する必要はないと強調した。Strategyを「暗号資産経済のJPモルガン」に例え、84万BTC超を保有する同社にとって、一部売却は全体に大きな影響を与えないとの認識を示した。

Strategyは2020年、インフレから株主価値を守るためにビットコイン購入を開始し、その後は継続的に買い増しを進める企業へと戦略を転換した。現在は、ビットコインへの高いエクスポージャーを求める投資家に株式を提供する一方、デジタル信用商品を通じて利回りを提供する事業構造を整えている。

一方、Strategy株は8日午前のニューヨーク市場で3%超下落した。

経営陣はMSCIの指数採用ルールへの対応も進めている。マイケル・セイラー取締役会議長とPhong Le CEOは、Strategyのグローバル指数からの除外につながり得る規定の撤回をMSCIに求めた。両氏はこの規定を「差別的」だと主張している。該当指数に連動するファンドは、Strategyの普通株式の3.1%を保有する。MSCIの意見募集は9月末に終了し、最終判断は10月16日に示される予定だ。

キーワード

#Strategy #ビットコイン #STRC #優先株 #償還 #MSCI
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.