Ripple(XRP) 写真=Shutterstock

21Sharesは8日、XRPとその基盤ブロックチェーンであるXRP Ledger(XRPL)をRippleが直接統制しているとの見方を否定した。XRPLのバリデーター構成やプロトコル変更時の合意要件を根拠に、Rippleの開発関与と取引承認の支配は切り分けて考えるべきだと説明した。

ブロックチェーンメディアのU.Todayによると、21Sharesは最近のSNS投稿で、XRPを巡る代表的な誤解の1つとして「Rippleの直接統制」説を取り上げた。

同社はXRPについて、「暗号資産業界で最も誤解されている資産の1つかもしれない」と指摘。その根拠として、XRPLで取引検証を担うバリデーターの構造を示した。

現在、XRPLの既定の信頼済みバリデーターリストには約35のバリデーターが含まれる。このうちRippleが直接運営するのは1つにとどまるという。ネットワーク全体では150超のバリデーターが参加しているとされる。

RippleとXRPの関係を巡っては、中央集権性を疑問視する議論が長く続いてきた。RippleはXRPLの立ち上げと初期開発に深く関与し、現在もXRPエコシステムで大きな影響力を持つ企業とみられている。こうした経緯から、XRPLのソフトウェア開発への関与が、そのままネットワーク支配を意味するのではないかとの見方につながっていた。

これに対し21Sharesは、ソフトウェア開発への影響力と、ブロックチェーンの取引承認を直接支配することは別だと強調した。XRPLの公式文書でも、同ネットワークは分散型のパブリックブロックチェーンであり、Rippleが所有または統制しているわけではないと説明しているという。

プロトコル変更にも多数のバリデーターによる合意が必要になる。通常、新たな変更を適用するには、少なくとも80%のバリデーターの支持が要る。このため、特定企業が単独で取引を承認したり、ネットワークのルールを変更したりできる仕組みではないと21Sharesは説明した。

Rippleもネットワークの分散化に向け、自社運営のバリデーター比率を継続的に引き下げてきたとしている。2017年からXRPLの分散化を進める戦略を推進しており、現在は自社運営のバリデーターは1つにとどまるという。

もっとも、今回の説明は、RippleのXRPエコシステムへの影響力がなくなったことを意味するものではない。Rippleは依然として、XRPLとXRPを軸とするエコシステムの中核企業の1つと位置付けられている。特に、同社がエスクロー口座で保有する数十億XRPは、市場にとって重要な変動要因とみられている。

21SharesはXRP連動型の投資商品を手がける資産運用会社でもある。欧州では2019年4月に「21Shares XRP ETP(AXRP)」を投入し、SIXスイス取引所やドイツ取引所グループのXetra、Euronext Amsterdam、Euronext Parisで取引されている。米国市場では昨年12月に「21Shares XRP ETF(TOXR)」を設定した。商品は費用控除後、FTSE XRP Indexへの連動を目指して運用される。

同社は今年初め、XRPの価格見通しも示した。基本シナリオは2.45ドル(約368円)、強気シナリオは2.69ドル(約404円)、弱気シナリオは1.60ドル(約240円)としている。CoinGeckoベースの足元のXRP価格は約1.42ドル(約213円)だという。

今回の21Sharesの発信は、XRPを巡る長年の中央集権性論争に終止符を打つものではないが、議論の基準を改めて示した格好だ。RippleがXRPエコシステムで大きな影響力を持つことと、XRPLの取引承認を直接統制しているかどうかは別問題だ、という整理である。

キーワード

#XRP #XRP Ledger #XRPL #Ripple #21Shares #バリデーター #分散性 #ETP #ETF #FTSE XRP Index
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.