画像はイメージ=ChatGPTで生成

韓国の銀行各社で下期採用が本格化している。高水準の処遇を背景に若年層の関心が高まるなか、各行は新卒採用を従来の一括型から職種別へと見直し、必要な人材をより細かく選抜する方向を強めている。

営業・金融分野の基幹人材を一定規模で確保しながら、地域営業、企業金融、人工知能(AI)・プラットフォーム開発、金融セキュリティ、会計などは別枠で募集するケースが増えている。採用段階から、事業戦略に応じた人材像を明確にする動きといえる。

◆銀行ごとに採用枠を細分化、地域営業からAIまで対象拡大

金融業界によると、KB国民銀行は下期に新卒160人余りを、UB(Universal Banker)、全国勤務枠、専門資格(公認会計士)、ICT、特性化高校、ESG同伴成長の6部門で採用する。UBは企業金融・資産管理と地域採用枠に分けて選抜する。

UB採用の25%以上は地域採用枠とし、採用後は当該地域に配属する方針だ。地域の顧客や企業への理解を備えた営業人材として育成する考えだ。

デジタル分野でも職掌を分けた。ICT部門はITとAI・プラットフォーム開発に区分し、コーディングテストや面接を通じて選抜する。

新卒採用とは別に、AI分野や弁護士など専門性を持つ経験者20人余りも随時採用する予定だ。

Woori Bankは、企業金融、個人金融、Woori Together、TECH、グローバル、専門、報勲特別採用の7部門で新卒を採用する。企業金融と個人金融の採用者には、次世代RM(企業金融)、CM(個人金融)、PB(資産管理)の育成課程に向けたファストトラックを用意する。

特徴は、グローバル部門と専門部門を新設した点だ。グローバル部門では海外経験や語学力を持つ人材を、専門部門では弁護士、公認会計士、税理士などの資格保有者に加え、通訳の専門人材も採用する。

TECH部門では、既存のIT開発人材に加え、情報保護や金融セキュリティに特化した人材も選抜する。

NH農協銀行は約120人を金融分野と専門分野に分けて採用する。専門分野は会計、セキュリティ、AI・デジタルに区分した。

職務能力と専門性を軸に適任者を選抜し、専門知識と実務能力を備えた人材を現場に配置する方針としている。

IBK企業銀行は、新卒の定期採用と専門人材の随時採用を並行して進める。下期の新卒採用175人の内訳は、金融一般130人、IT25人、高卒人材15人、デジタル5人だ。

これとは別に、専門人材15人も正社員として随時採用する。デジタル・IT分野では、IT事業管理・コンサルティング、プラットフォームアーキテクチャの設計・運用、サイバー脅威の分析・対応を募集する。

金融分野では、グローバル投資金融、グローバル金融、資金運用、保険計理士、公認会計士などの人材を選抜する。新卒採用を含む下期の正社員採用規模は計190人となる。

下期の採用計画をまだ公表していないハナ銀行と新韓銀行も、準備を進めている。

ハナ銀行は下期に230人余りの採用を見込む。総合金融部門のなかでも、年金・信託、リスク・資金、グローバル、IBなどを含む6つの専門職務を「希望成長分野」として区分し、応募者が希望進路や関連能力に応じて応募できるようにする計画だ。

AIやデータ分析、デジタル新技術などで専門性が確認された人材への需要拡大を受け、前年からは経験者の正社員区分も新設した。新規事業推進などの需要に合わせ、専門人材採用を継続する方針という。

新韓銀行は9月中に下期の採用計画を確定し、公表する予定だ。

採用手法は、汎用的な人材を一括で採る方式から、必要な職務と専門性を具体的に区分する方向へと変わりつつある。

◆前年より「誰を採るか」が鮮明に、専門職務をさらに細分化

前年下期と比べると、韓国の銀行採用の変化は募集分野の構成によりはっきり表れている。

前年は支店縮小やデジタル転換の影響で、主要行の新卒採用規模が縮小した点が主な注目材料だった。これに対し今年は、営業・金融人材を中心とする枠組みを維持しながら、AIやセキュリティ、専門資格など必要な能力を別枠で切り出す流れがいっそう鮮明になった。

KB国民銀行は前年もUBとICTを分けて採用していたが、今年はUB採用の25%以上を地域採用枠で確保する目標を明記した。ICTも募集分野を従来のIT・ITプラットフォーム開発から、IT・AI・プラットフォーム開発へと改め、AIを前面に打ち出した。

Woori Bankは前年の8部門から今年は7部門へ再編した一方、グローバル部門と専門部門を新設した。専門部門では弁護士、公認会計士、税理士、通訳の専門人材を別枠で選抜し、TECH部門では情報保護・金融セキュリティ人材まで採用対象を広げた。

NH農協銀行も、前年は5級採用(新卒採用)で金融とIT・デジタルに分けていた募集分野を、今年は金融と専門分野に再編した。専門分野を会計、セキュリティ、AI・デジタルに細分化し、従来のIT・デジタルという大枠から一歩踏み込み、必要な能力を具体化した。

ハナ銀行も、総合金融という大枠のなかで6つの専門職務を「希望成長分野」として区分し、細分化を進めている。応募段階で希望進路を把握し、関連能力を持つ応募者を選抜する狙いだ。

デジタル転換の加速と金融環境の高度化を背景に、各行は職務別の専門性を備えた人材確保へ軸足を移している。

採用規模は前年並みとなる見通しだ。ハナ銀行は前年、上期に新卒155人、下期に新卒150人と経験者45人、特性化高校60人の計410人を採用した。

今年は上期に新卒150人と経験者30人を採用しており、下期も230人余りを見込む。計画通りに進めば、年間採用規模は約410人となり、前年と同水準になる。

IBK企業銀行でも、人数構成から専門人材重視の流れがうかがえる。前年下期は新卒180人の内訳が金融一般140人、デジタル・IT25人、高卒人材15人だったが、今年は総数を175人と5人減らす一方、デジタル・IT関連は25人から30人に増やした。金融一般は140人から130人へ減少した。

新卒採用全体では前年比2.8%減となる一方、デジタル・IT採用は20%増となる。これに加え、IT事業管理・コンサルティング、プラットフォームアーキテクチャ、サイバー脅威の分析・対応などの専門人材は、新卒採用とは別枠の随時採用で確保している。

銀行関係者は「銀行各社は金融本業の人材を維持しながら、AI・デジタル、セキュリティ、専門職など事業戦略に必要な人材を、これまで以上に細かく見極めて採用する流れを強めている」と話した。

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