Teslaは、ハンドルとブレーキペダルを備えない自動運転ロボタクシー「Cybercab」の実運行を、米テキサス州オースティンで開始した。数年にわたり予告してきたロボタクシー構想が、実際のサービスとして動き出した形だ。
Cybercabは、レアアースを使わないモーターや、従来車とは異なる制動システムを採用したとされる。車両設計から自動運転戦略まで、Tesla独自の技術選択が市場で通用するかが今後の焦点となる。
一方で、サービス利用には13歳未満は乗車できないなどの条件が設けられている。Teslaがオースティンを起点に運行規模を広げるなか、公道環境でどこまで機能するのか、実運用での対応力と制約に注目が集まっている。
また、車両の一般販売時期は依然として見通せていない。ロボタクシー事業の立ち上げと、一般消費者向け車両としての展開にはなお隔たりがある。
Teslaが無人ロボタクシーの拡大を急ぐ一方、競合各社もサービス地域と活用範囲を広げて対抗している。Uberはロンドンで商用サービスを開始し、グローバル展開を進めた。元Uberの最高経営責任者(CEO)も、2兆ウォン規模のATMsを掲げて自動運転市場への再参入に乗り出している。
Amazon傘下のZooxは、運行エリアをラスベガス空港まで拡大した。車両と技術開発を重視するTeslaに対し、競合は実サービスでの接点拡大を急ぎ、ロボタクシー市場での先行優位を狙う構図だ。
自動運転分野では、車両技術そのものに加え、実運行を支えるインフラや産業エコシステムの整備も進みつつある。Humax Mobilityはロボタクシー運用インフラの協議体を発足。RideFluxはTata Daewoo Mobilityとレベル2+自動運転技術で協力に乗り出した。
Kakao Mobilityも、自動運転時代を見据えて都市インフラ自体の再設計が必要だと強調している。業界では、商用化に向けた基盤整備を加速する動きが広がっている。
モビリティプラットフォーム各社では、移動データを活用した生活密着型サービスの拡充も進む。T mapは運転記録を歩数計のように可視化する「運転万歩計」を導入し、リワード機能を強化した。Whistleは駐停車取り締まり通知サービスを全羅北道の7市・郡に拡大し、ドライバーの利便性向上を図っている。
EV市場全体では、バッテリー耐久性や車両安全性を巡る懸念を和らげる事例も相次いでいる。長距離走行後も高いバッテリー性能を維持したモデルが注目されるなか、中国のEV3車種がユーロNCAPの最高評価「5スター」を獲得し、中国製EVの安全性を巡る懸念を打ち消す材料となった。
EVは走行性能に加え、価格や維持費の競争力を武器に、内燃機関車両の領域を急速に侵食している。Range Roverは、高級SUVのデザインを維持したまま電動化した初のEVを公開した。欧州でも、EVの価格と走行コストは内燃機関車両との差を縮めつつあり、市場競争力を高めている。
完成車メーカーでは、プレミアム戦略と大衆化戦略を並行して進める動きも目立つ。GenesisはGV90で多彩なボディーカラーとパーソナライズオプションを打ち出し、フラッグシップSUV市場の開拓を進める。Kiaは米国で8月の販売新記録を達成し、3万ドル台のEV「EV3」を軸にEVの大衆化を加速している。