ビットコインは4日、利上げ観測の後退を背景に上昇し、3日ぶりに8万ドル台を回復した。主要な暗号資産もそろって買われており、市場では次の上値の節目として8万1455ドルを明確に突破できるかが注目点となっている。
Coin360によると、同日午前4時30分時点のビットコイン(BTC)は前日比5.53%高の8万1437ドルだった。
主要銘柄も総じて堅調だった。イーサリアム(ETH)は5.27%高の2511ドル、リップル(XRP)は9.19%高の1.4672ドル。ソラナ(SOL)は6.12%高の105.25ドルと100ドル台を回復し、Binance Coin(BNB)も5.52%上昇した。Dogecoin(DOGE)は10.12%高、Zcash(ZEC)は19.63%高と大幅高となった。ビットコインの市場占有率を示すBTCドミナンスは59.49%だった。
今回の上昇を支えた主因は、利上げ観測の後退だ。ケビン・ウォッシュFRB議長のジャクソンホール会議でのタカ派的な発言を受けて、9月の利上げ確率は一時60%まで上昇していたが、その後は観測が後退し、リスク資産全般に買いが広がった。
前日に発表されたISMサービスPMIが55.4と、市場予想の54.3を上回ったことも支援材料となった。米景気の拡大基調が改めて意識される中、ビットコインが8万ドルを回復する局面では、1時間で約8600万ドル相当のショートポジションが清算された。
市場では、今回の上昇が先月の20%高の延長線上にあるのか、それとも新たな上昇トレンドの始まりなのかに関心が集まっている。CoinSharesのリサーチ責任者、ジェームズ・バターフィル氏は「足元のビットコイン上昇は、暗号資産固有の要因というよりマクロ経済要因に主導されている」と指摘した。
T. Rowe Priceでデジタル資産部門を統括するブルー・マセラリ氏は、米財務省による長期国債の買い戻し(バイバック)拡大を背景に、「ディベースメント・トレード」が再び意識されていることを主因に挙げた。米政府債務が40兆ドルに達し、30年国債利回りも2007年以降の高水準にあるなか、希少資産としてのビットコインの魅力が見直されているとの見方だ。
テクニカル面では、8月25日に抵抗線として意識された8万1455ドルを再び上抜けられるかが焦点となる。終値ベースで同水準を超えれば、5月高値の8万2814ドルを試す展開も視野に入り、さらに8万5000ドル台から9万ドルに向けた上昇余地が開けるとの見方がある。
もっとも、9月は季節性の面でビットコインが弱含みやすい時期でもある。15日にはCLARITY Actの上院手続き採決、16日にはFOMCの政策決定を控えており、市場では値動きの荒さが強まる可能性への警戒感も根強い。