ビットコインは8万3000〜8万6000ドルで売り圧力が強く、当面は一定のレンジ内での推移が続く可能性が高まっている。Glassnodeは週次レポートで、足元の現物価格が明確な上値抵抗と下値支持の間にあるとの見方を示した。
同社によると、直近の反発局面では、8万3000〜8万6000ドルの価格帯で長期保有者による売りが上値を抑えた。一方で、現在の価格水準を下回る領域では、夏場のレンジ相場を通じて6万2000〜6万5000ドルに強い支持帯が形成されたという。
マクロ環境も相場の重しとなっている。米10年債利回りは4.8%まで上昇し、米国債のバイバック政策を材料に広がっていた市場の安心感に基づく上昇分は、8取引日でほぼ打ち消された。ビットコインは8月27日に8万ドルを上回った後、7万6000ドル近辺まで下落し、その過程でロングポジションの清算が相次いだ。
Glassnodeは売り圧力の背景として、ネットワーク全体で含み益にある供給量の比率が高まっている点も挙げた。5月にビットコインが7万8000ドル近辺で推移していた時点では、全供給量の約65%が含み益の状態だったが、8月下旬に同水準へ戻った局面ではこの比率が68%に上昇した。夏場に買い集めが進んだ結果、短期保有者の平均取得単価が7万1000ドル近辺まで切り上がったことが影響したとしている。
米国のビットコイン現物ETFには資金流入が続いた。7日移動平均でみた日次流入額は2億9000万ドルに達した。ただ、日次の売買代金は30億ドル前後にとどまり、過去の上昇局面で見られたような商いの勢いには及ばなかった。Glassnodeは、米国債バイバックのような個別政策を手掛かりにした資金流入は、材料が一巡すれば細りやすいと指摘した。
オプション市場のセンチメントは中立圏へ戻った。9月25日満期の建玉(未決済残高)は、DeribitとBlackRockのビットコイン現物ETF「IBIT」のオプションを合算して約140億ドル規模となった。なかでも、行使価格8万ドル超の水準にポジションが集中しており、今後数週間の値動きとポジション形成の焦点になると分析している。