InoGridは9月3日、プライベートクラウド基盤「Openstackit 3.5」の提供を開始したと発表した。大規模仮想化環境の安定性と運用効率の向上に加え、AIインフラ需要の拡大を見据えてGPU対応も強化した。
同製品は、基盤技術の更新にとどまらず、同社が顧客環境で蓄積してきた運用ノウハウや要件を反映し、自社の仮想化技術をさらに高めたのが特徴だ。プラットフォーム全体もリファクタリングした。
新たに搭載した「保守モード」では、メンテナンス対象ノード上の仮想マシン(VM)を事前に別ノードへ移行し、作業後に戻せるようにした。「インスタンス最適再配置」機能では、コンピュートノードごとのリソース使用状況を踏まえ、インスタンスをバランスよく配置できるようにした。
高可用性を担保する「インスタンスHA」機能も強化した。特定ノードの障害を検知すると、そのノードで稼働中のVMを正常な別ノードへ自動で移行し、障害発生時のサービス継続性を支援する。
GPU対応も強化した。GPUリソースのプロビジョニング、割り当て、リアルタイム監視、スケジューリングの各機能を拡充し、AIの学習・推論環境を構築する顧客が、高性能コンピューティングリソースをより効率的に活用できるようにする。
InoGridのパン・イルグォンR&D本部クラウドインフラセンター長は、「足元の仮想化市場は、特定ハイパーバイザーの置き換えにとどまらず、安定運用や移行、将来的なGPUやAIワークロードへの対応まで含めたインフラ競争へと変化している」と述べた。
その上で、「Openstackit 3.5は、InoGridが蓄積してきた独自の仮想化技術と顧客現場の要件を反映し、安定性、運用効率、拡張性を一段と高めたバージョンだ」と説明した。