Hugging Face傘下のフランス企業Pollen-Roboticsが投入した小型2足歩行ロボット「Microduck」の予約が好調だ。予約受け付けの開始から数日で1万台を超え、個人向けロボット市場の需要の強さを示した。
CNBCが9月1日(現地時間)に報じたところによると、Microduckは先月27日に予約販売を開始し、数日で予約台数が1万台を突破した。価格は399ドル(約5万9850円)で、単純計算の受注額は400万ドル(約6億円)を超える。
想定を上回る注文が集まったため、新規購入分の出荷時期は当初見込んでいた2026年クリスマス時期から、同年のクリスマス後へずれ込んだ。
Microduckは、高さ25センチ、重さ約800グラムのアヒル型2足歩行ロボット。15基のモーターに加え、前面カメラ、LiDAR、2基の慣性計測装置(IMU)を備え、歩行や着座、転倒後の起き上がり、物体の把持などに対応する。ゲームパッドによる直接操作も可能だ。
制御用プロセッサには、中国Rockchipの「RK3566」を採用した。Armアーキテクチャをベースとし、AIアクセラレーターを内蔵する。メモリは1GB、ストレージは32GB。
RockchipはマシンビジョンやAIoT機器向けチップ市場で存在感を高めている。今年上半期の売上高は28億8000万元で、前年同期比約41%増だった。
Microduckのもう一つの特徴は、ソフトウェア面の開放性にある。SDKに加え、物理シミュレーション環境や強化学習ツールを公開しており、利用者は仮想環境で新たな動作を学習させたうえで、実機へ反映できる。
一方で、機械設計や電子設計のファイルまで公開するオープンソースハードウェアではない。
Pollen-Roboticsは昨年4月にHugging Faceの傘下に入った。Microduckは、累計1万台超を販売したデスクトップロボット「Reachy Mini」に続く、同社2機種目のコンシューマー向けロボットとなる。
低価格の演算チップと公開されたAIツールを組み合わせることで、個人が自ら学習・改造できるロボット市場がどこまで広がるのか、今後の動向が注目される。