Rippleのステーブルコイン「RLUSD」の時価総額が20億ドル(約3000億円)を突破した。XRP Ledger(XRPL)上での発行額も10億ドル(約1500億円)を超えた。ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが9月1日(現地時間)に報じた。
RLUSDはローンチから2年足らずでこの規模に到達した。Rippleでステーブルコイン部門の上級副社長を務めるジャック・マクドナルド氏はX(旧Twitter)への投稿で、XRPL上だけで発行額が10億ドルを超えたと明らかにした。そのうえで、時価総額だけが指標ではないとしつつも、今回の到達点は節目となる成果だと評価した。
RippleはRLUSDの用途拡大を進めている。決済や清算に加え、トークン化資産市場での取引決済に使うドル建て手段としての活用を視野に入れる。デジタル金融インフラ拡充の一環として、ZILOとLicuidoにも投資した。今後はトークン化資産の取引で、RLUSDをドル建ての決済資産として活用する計画だ。
こうした仕組みが定着すれば、銀行や金融機関での活用余地も広がる可能性がある。株式やファンドなどの資産のトークン化が進むほど、ドル建ての決済手段への需要が高まるためだ。Rippleは、RLUSDがドル決済を担い、XRPがネットワーク内のその他の機能を支える役割を果たすとしている。
取引所での需要も出ている。マクドナルド氏によると、Bybitの「Hold and Earn」プログラムでは、RLUSDの預け入れ残高が11日間で5000万ドル(約75億円)を超えた。これを受け、BybitはRippleと共同で、XRPとRLUSDの報酬を引き上げた第2弾プログラムを始めたという。
Rippleは法人向け融資分野でもRLUSDの活用を広げている。Clearpool、Cicada Creditと連携し、XRPLベースの融資サービスを構築中で、RLUSDはフィンテック企業や決済企業向けの融資に使う予定だ。これによりRLUSDは、決済や暗号資産取引にとどまらず、他の金融サービスにも利用領域を広げつつある。
実運用の事例も出てきた。RippleはMC Social Venture、BlockBima、Fortune Creditとともに、ケニアでRLUSDを活用したプロジェクトを進めている。小規模事業者が保険や融資によりアクセスしやすくすることが狙いだ。Rippleによると、この取り組みにより清算時間は97%短縮し、コストは約3000分の1に圧縮したという。
RLUSDの拡大はXRPLの流動性にも波及しそうだ。XRPL上での発行額が10億ドルを超えたことで、ネットワーク活動の活発化が見込まれる。RippleはRLUSDを、取引所中心のステーブルコインから、決済、融資、トークン化資産、新興国向け金融サービスへと展開し、利用基盤の拡大を進めている。