Bitcoinが横ばい圏で推移するなか、機関投資家の資金がXRPとSolanaに向かっている。マーケットメイク企業のWintermuteは、暗号資産市場が米連邦準備制度理事会(FRB)議長のタカ派発言や米ハイテク株安に大きく崩れなかった点に注目し、機関マネーによるアルトコインへの資金循環が鮮明になったと分析した。ブロックチェーンメディアのU.Todayが1日付で報じた。
焦点となっているのは、Bitcoinが底堅さを保つ一方で、市場内の資金フローに変化が出ていることだ。Bitcoinは23%急騰した後に調整局面入りし、前週は横ばいで取引を終えた。これに対し、アルトコイン指数は0.61%上昇し、BitcoinとEthereumの騰落率を上回った。
なかでも大口資金の流入が目立ったのはXRPとSolanaだった。両資産に連動する上場投資信託(ETF)への資金流入は、2026年で最大を記録した。Solana関連ファンドには1億5400万ドル、XRP関連ファンドには1億1000万ドルが流入した。Wintermuteは、こうした動きが市場全体で資金循環が広がっていることを示しているとみている。
相場を下支えしたのも、個人より機関投資家の資金だった。Bitcoinの現物ETFには1週間で9億2400万ドルが流入した。ただ、9営業日連続の資金流入は、先週金曜日に2億200万ドルの流出となったことで途切れた。Ethereum関連ファンドは流出日が一度もなく、合計8億1600万ドルを集めた。
追加の買い余力も意識されている。世界最大のBitcoin保有企業であるStrategyは20億ドルを追加調達し、現在は約16億ドルのネットキャッシュを保有している。Wintermuteはこれを「ドライパウダー」と位置付け、追加購入に振り向け可能な待機資金と解釈した。大口投資家がなお十分にポジションを積み上げておらず、下落局面で買いに動ける余地がある点も相場の支援材料に挙げた。
もっとも、マクロ環境は依然として変動要因だ。ケビン・ウォシュがインフレ率を2%に戻す方針を示した後、市場では9月の利下げ確率が61.9%まで織り込まれた。伝統的な金融市場ではRussell 2000が1.40%下落し、ハイテク株も調整局面に入った。過去と同様の局面であれば暗号資産も株安に連れやすかったが、Wintermuteは今回はそうならなかったと指摘した。
短期的な方向感はなお定まっていない。相場が一段高に向かうのか、再び調整するのかは、米雇用関連指標が左右する可能性が高い。最初の焦点は9月4日に発表される米非農業部門雇用者数だ。Wintermuteは、Bitcoinが7万5000ドルと7万2000ドルの水準を維持すれば買い手優位が続くとみる。一方、週足終値が7万2000ドルを下回れば強気シナリオは崩れ、その下には明確な下値支持線が見当たらないと警戒感を示した。
今回の値動きは、Bitcoin上昇後に機関資金がアルトコインへ広がっていることを示した。とりわけETFへの資金流入と待機資金の存在が相場の下値を支えており、個人投資家よりも大口資金の影響力が強まっていることが浮き彫りになった。