写真=Qualcomm IoT向けプロセッサ「Dragonwing Q-2390」「Dragonwing IQ-2390」

Qualcomm Technologiesは9月2日、IoT向けプロセッサ「Qualcomm Dragonwing Q-2390」と「Qualcomm Dragonwing IQ-2390」を発表した。AI、ビジョン、接続性、セキュリティを1つのプラットフォームに統合し、商用機器から産業用エッジシステムまで幅広い用途に対応する。

端末側でデータを処理・分析するエッジAI機器の需要が高まる中、同社は今回の新製品を通じて、コネクテッドデバイス向け機能の適用領域を広げる考えだ。

Dragonwing Q-2390は、コストや消費電力、実装面積に制約がある一方で、高度な機能が求められる商用機器やコンシューマー機器向けに設計した。アプリケーション処理、オンデバイスAI、カメラ・ディスプレイ対応、LTE Cat 4、GPSによる位置測位機能、有線・無線接続、セキュリティ機能、各種I/Oを単一プラットフォームに集約した。

想定用途として、リテール向けPOSシステム、キオスク端末、入退室管理機器、スマート家電、スマート農業機器、家庭用ロボット、フィットネス機器、企業向け端末を挙げている。

一方のDragonwing IQ-2390は、新たなDragonwing IQ2シリーズの第1弾製品。既存のDragonwing IQ10、IQX、IQ9、IQ8、IQ6の各シリーズを補完し、産業自動化、石油・ガス、ユーティリティ、エネルギー分野向けのコンパクトなエッジシステムを対象とする。

アプリケーション処理、マシンビジョン、AIアクセラレーションに加え、所定時間内のデータ伝送を保証するTSN対応のデュアルGigabit Ethernetを搭載した。動作温度範囲はマイナス30度からプラス115度。振動や衝撃を伴う環境での稼働も想定しており、工場やエネルギーインフラ、屋外の産業現場などでの利用に適するとしている。

両製品とも、クアッドコアのQualcomm Kryo CPU、Qualcomm Adreno 704 GPU、リアルタイムRISC-V MCUを備える。Linux、Android、Zephyr OSに対応し、幅広いIoT機器の開発に対応する。

Qualcomm Technologiesでオートテレマティクスおよびコンシューマー・コネクティビティ、産業・組み込みIoT部門のバイスプレジデント兼ゼネラルマネジャーを務めるジェフ・アーノルド氏は、「AIはコネクテッドデバイスの設計・開発のあり方を根本から変えつつある。一方で、多くの製品群ではコスト、複雑さ、統合の面でなお課題が残る」とコメントした。

その上で、「Dragonwing Q-2390とIQ-2390により、リテールシステムやスマート家電、コンシューマーロボットから、産業用コントローラー、マシンビジョンシステム、重要インフラまで、より幅広い機器に高度な処理能力を展開できるようになった」と述べた。

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