画像=Reve AI

日本と米国で長期金利の上昇が進むなか、Bitcoinは7万7000ドル近辺で一進一退の値動きとなった。

1日付のCointelegraphによると、日本の10年国債利回りは同日、1996年以来初めて3%に達した。30年国債利回りも4.18%を上回り、過去最高を更新した。

米国でも10年国債利回りが4.78%まで上昇し、数年ぶりの高水準を付けた。主要国の長期国債には売りが広がり、世界の長期金利は金融危機後で最も高い水準に近づいている。

こうしたなか、市場の関心を集めているのが、米財務省が9月から国債買い戻しオペの上限額を40億ドル(約6000億円)に引き上げる方針だ。金融政策そのものではないが、市場では実質的にイールドカーブ・コントロールに近いとの見方も出ている。

このため、通貨価値の希薄化に対する警戒が改めて意識され、Bitcoinや金などへの資金流入観測も浮上している。

市場では特に日米双方の政策運営上の制約に注目が集まっている。日本は追加利上げが財政負担を強めかねず、円相場の防衛に向けて国内へ資金を戻すには、保有する米国債の売却が選択肢として意識されやすい。米国側も日本資金への依存があるため、両国とも取り得る手段は限られるとの見方がある。

この点に関連し、BitMEX共同創業者のアーサー・ヘイズ氏は、米連邦準備制度理事会(Fed)が最終的にFIMAレポ制度を活用する可能性があると主張してきた。日本の財務省が保有する米国債を担保にドルを調達し、それを円に換えて円相場を支えるという枠組みだ。

ヘイズ氏は、こうした仕組みが新たなドル流動性の供給につながる可能性があるとして、Bitcoinや金、暗号資産の保有比率引き上げを推奨している。

長期金利の急騰は、こうしたシナリオを市場が先回りして織り込み始めた兆候だとの見方もある。ブルッキングス研究所の上級研究員、ロビン・ブルックス氏はX(旧Twitter)への投稿で、日本は過去2年間にわたり「リズ・トラス型」の債券市場危機を経験してきたと分析した。

同氏は、通貨価値の下落と国債利回りの上昇が同時に進む異例の局面が続いたと指摘。「日本の30年国債利回りが4.18%に達し、過去最高を更新した。現代のイールドカーブ・コントロールとゼロ金利政策を生み出した国が、長期債利回りの急拡大をリアルタイムで見守っている」と述べた。

もっとも、債券市場が大きく揺れるなかでも、Bitcoinの値動きは限定的だった。同日の取引では一時7万9000ドル近辺まで上昇したが、その後は伸び悩み、7万7000ドル台でもみ合った。

市場では、8万6000ドル近辺に厚い上値抵抗が意識されており、上昇の勢いを抑えている。

伝統的金融市場も軟調だった。S&P500先物は同日0.3%下落し、8月4日以降で最も低い水準となる7660近辺まで下げた。

中東情勢の不透明感も、リスク資産の重荷となった。米国とイランの衝突再燃への警戒に加え、ホルムズ海峡でのタンカーを巡る事案や、ドナルド・トランプ米大統領の発言が重なり、原油相場は2%超上昇した。

WTIは1バレル88ドル前後、ブレントは92ドルを上回った。

Bitcoin市場では、長期金利の急上昇、ドル流動性への思惑、地政学リスクが同時に意識されるなか、当面は方向感の定まらない展開が続きそうだ。目先は長期債利回りの動向に加え、ドル流動性に関する措置、7万6000~8万2000ドルのレンジ内での需給変化が焦点となる。

キーワード

#Bitcoin #長期金利 #日本国債 #米国債 #FIMAレポ #S&P500先物 #WTI #ブレント
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.