国会政務委員会は、金融会社の拠出や庶民金融安定基金の設置を盛り込んだ庶民金融法改正案を審議する予定だ。画像=ChatGPT生成

金融機関に課されている政策庶民金融向けの拠出義務が10月8日に失効する見通しとなる中、国会が関連法の改正審議に入る。焦点は、庶民金融安定基金を新設して財源を恒久化する案と、現行の拠出義務を5年延長する案のどちらで制度をつなぐかだ。

金融業界と政界関係者によると、国会政務委員会は2日、法案審査小委員会を開き、金融会社の拠出や庶民金融安定基金の設置などを盛り込んだ「庶民の金融生活支援に関する法律(庶民金融法)」改正案を審議する。3日には政務委員会全体会議も開く予定だ。

現行法では、金融会社による庶民金融振興院への拠出義務は10月8日までの時限措置とされており、法改正がなければそのまま失効する。自動延長の規定はない。

現行制度では、銀行、保険、相互金融、貯蓄銀行、与信専門金融会社などが、貸出金などに一定の料率を乗じた額を庶民金融振興院に拠出している。改正案の提案理由にも、この拠出義務が2026年10月8日以降に効力を失う予定だと明記されている。

金融機関の拠出金は、政策庶民金融の主要財源として定着している。今年は拠出料率の引き上げにより、金融業界全体の年間拠出額は約6321億ウォンに達する見通しだ。

拠出義務が失効しても、既存の政策庶民金融商品が直ちに停止するわけではない。ただ、数千億ウォン規模の主要財源が細るため、政府財政など別の財源で補わなければ、政策庶民金融の供給規模が縮小する可能性がある。国会予算政策処も、現行規定が失効した場合、政策庶民金融の供給規模が大きく縮小しかねないと指摘している。

財源の安定性と金融業界の負担をどう両立させるかが、今回の法改正の争点だ。

現在、国会で議論されている案は大きく2つに分かれる。1つは、政府・与党が進める庶民金融安定基金案だ。庶民金融振興院に新たな基金を設け、既存の庶民金融補完勘定と自活支援勘定を基金に組み入れることで、政策庶民金融の財源を恒常的に確保する内容となっている。時限的な拠出スキームの延長ではなく、基金を通じて安定的な財源調達の仕組みを構築する狙いがある。

これに対し、与党「国民の力」内では、基金設置を急ぐよりも、現行の金融会社の拠出義務を5年延長する案も出ている。ソン・オンソク議員が先月提出した改正案は、金融会社の拠出義務の有効期限を現行より5年延ばす内容だ。提案理由では、金融業界の負担水準や財政事情、政策庶民金融の持続可能性を総合的に踏まえ、中長期の財源調達のあり方を追加で議論する必要があるとしている。

金融機関側からみると、両案の性格は大きく異なる。5年延長案は、当面の負担構造を維持したまま一定期間後に制度を見直せる余地を残す。一方、基金案は、金融会社の拠出を政策庶民金融の恒久財源として位置付ける意味合いが強い。

基金の持続可能性も論点となっている。今年上半期の政務委員会法案小委員会でも、基金の設置や財源の運用方法を巡って見解の隔たりが続いた。野党は、損失管理策の十分な検討がないまま拠出を恒常化すれば、民間金融機関の負担が固定化しかねないと懸念を示している。

焦点は、この日の小委員会で与野党がどこまで接点を見いだせるかにある。基金設置で合意できなくても、5年延長案が処理されれば、10月以降に金融会社の拠出根拠が失われる事態は避けられる。ただ、基金の恒久化案と5年延長案のいずれも結論が出なければ、今後も法案小委員会で審議が続く見通しだ。法改正がないまま10月8日を迎えれば、現行の義務拠出規定は失効する。

銀行業界では、いずれの案も負担増につながるとの見方がある一方、相対的には現行の拠出体制を維持する5年延長案を望む声も慎重に出ている。金融業界関係者は「金融会社にとって、どちらも負担であることに変わりはない。あえて選ぶなら、拠出料率が引き上げられたうえで義務まで恒常化する基金案より、現行体制を維持して財源の空白を防ぐ5年延長案の方が受け入れやすい」と話した。そのうえで「基金の恒常化は時間をかけた追加議論が必要だが、政府・与党の意向でもあり、可決の可能性は高いとみている」と述べた。

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