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放送メディア通信委員会は2日、総額2977億ウォンの2027年度予算案と基金運用計画案を公表した。昨年10月の発足後、初めて編成した年次予算案で、「メディア基本社会」の実現を政策の柱に据えた。メディア教育や視聴者メディアセンター整備、障害者のメディアアクセス支援を拡充する一方、OTTバウチャー事業は盛り込まれなかった。

予算案の総額は前年より346億ウォン増え、増加率は13.2%となる。

同委は来年度予算の基本方針として「メディア基本社会」を掲げた。日常生活の多くがメディアと接続するなか、誰もが安全かつ容易にメディアへアクセスし、その恩恵を等しく享受できる社会を目指すとしている。

同委は7月の下半期業務報告で、メディア基本社会を「参加権」「アクセス権」「選択権」を実質的に保障する社会と位置付けた。ライフステージ別のメディア教育による利用者の活用能力向上や、障害者のアクセス権拡大、安全な利用環境の整備を主要施策に挙げている。

同委関係者は、「メディア基本社会の実現には、単なるコンテンツ利用支援にとどまらず、メディア活用能力を高める教育と関連産業への支援を併せて進める必要がある」と説明した。

メディア基本社会は、利用者のアクセス向上や能力強化、産業支援にまたがる横断的な政策アジェンダであるため、関連予算の総額を別途集計するのは難しいという。そのうえで、来年度予算は構成要素のうち、とくに「アクセス権」と「参加権」の拡大に重点を置いた。

国民全体のメディア活用能力の向上に向けたメディア教育関連予算は約24億ウォンとし、今年のほぼ2倍に増額した。地域のメディアアクセス向上に向けては、慶尚北道と全羅北道の視聴者メディアセンター整備にそれぞれ25億ウォンを計上した。

障害者のメディアアクセス権を高める施策も拡充する。障害者放送の制作支援と障害者向けテレビの普及を継続するほか、AIを活用して画面内の状況を音声で伝える自動解説放送の技術開発と実証も進める。

地域放送、中小放送事業者、EBSによる公益番組制作への支援も拡大する。地域放送のコンテンツ制作力を高め、地域の視聴者がメディアに触れる機会を広げる狙いがある。

一方、メディアの「選択権」を直接支える施策として導入が議論されてきたOTTバウチャー事業は、政府予算案に反映されなかった。

OTTバウチャーは、社会的弱者を優先対象に、OTTなどのメディアコンテンツ利用料を支援する仕組みとして検討されてきた。支援対象や支給方式、利用権の転売防止策などが主な論点になっている。実際の受益対象を広げるため、1世帯当たり1アカウントを支援する案なども取り上げられたという。

同委関係者は、「OTTバウチャーは長期的には、メディア基本社会の実現に向けたメディアバウチャーの枠組みに含めることができる」としたうえで、「支援対象も社会的弱者から始め、段階的に拡大する方向を検討できる」と述べた。

今後は、国会や財政当局など関係機関に事業の必要性を説明し、予算への反映を目指す方針だ。

キム・ジョンチョル委員長も6月の就任6カ月記者懇談会で、メディアバウチャーについて「メディア基本社会を実現するための複数の方策の一つ」と説明している。そのうえで、「単なるメディアアクセスにとどまらず、多様なコンテンツやプラットフォームを自由に利用できる選択権まで保障すべきだ」との考えを示していた。

政府の2027年度予算案は、今後、国会での審議と議決を経て最終確定する。

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