金融監督院と金融投資協会は1日、金融投資会社の広告業務に関する総合改善策を公表した。上場投資信託(ETF)などを巡る広告競争が激しくなる中、虚偽・誇大広告を抑えるため、広告制作から事前審査、掲載後の管理まで全工程を見直す。新規上場ETFや高リスク金融投資商品の自社YouTube動画も、協会の審査対象に加える。
両機関は同日、「金融投資会社の広告業務に関する総合改善案説明会」を開き、主な改善内容と施行日程を明らかにした。
今回の改善策は、4~8月に業界とタスクフォース(TF)を設けて検討し、取りまとめたもの。先月27日に開かれた第4回金融消費者保護諮問委員会での議論や助言も反映したという。
柱の一つは、金融投資会社が対外的に発信する情報が投資広告に当たるかどうかを、事前に判断する手続きを導入することだ。
現状では、市況や業況の分析資料に、特定銘柄の売買を誘引しかねない広告的要素が混在するケースがある。このため、社外発信情報について事前検討の手続きを設ける。
広告審査の過程には、消費者保護責任者(CCO)も加わる。虚偽・誇大広告による消費者被害の可能性を、広告実施前に点検する狙いがある。
YouTuberなど外部のオンラインチャネル運営者を活用した広告についても管理を強化する。契約、審査、事後管理の各段階でチェックリストを整備し、金融投資会社の事前確認義務を明確にする。広告主との利害関係を明示しない、いわゆるステルスマーケティングを防ぐためだ。
金融投資協会の広告審査体制も改める。協会内に、業界、消費者団体、報道関係者などが参加する「広告委員会」を新設し、広告審査に関する主要方針を決める。
また、公式YouTubeチャネルなどに掲載する動画広告のうち、新規上場ETF、高リスク金融投資商品、広告委員会が指定する商品については、協会審査の対象に追加する。これまで自社チャネルの動画広告は審査対象外で、各社ごとに審査基準が異なるとの指摘が出ていた。
広告違反に対する制裁基準も具体化する。広告関連の制裁金賦課基準を新設し、違反行為の動機や結果など、判断要素を明確に定める。
掲載後の管理も強化する。金融投資会社は、掲載済み広告が事前審査の内容を適切に反映しているかを速やかに確認し、年1回以上の定期点検を実施しなければならない。
金融投資協会が運営する虚偽・誇大広告の通報センターについては、利用しやすさを高めるとともに、通報の受理・処理手順も具体化する。
金融監督院と金融投資協会は、9月上旬に関連規定の改正案を事前公表し、意見募集を経て10月中旬までに改正を終える計画だ。その後、金融投資会社と金融投資協会の内規反映や業務手続きの変更を進め、2027年1月の施行を予定している。
ソ・ジェワン金融監督院副院長補は「金融消費者保護法上、広告は重要な規制対象であり、単なる投資家募集の手段とみる発想を改める必要がある」と述べた。その上で「投資判断をゆがめる虚偽・誇大広告については、当該企業と役職員の責任を厳しく問う」と強調した。