新車への先進機能の搭載が広がる中、ドライバーの満足度を押し上げているのは、大型ディスプレイや高度な自動化機能ではなく、意識せずに使える実用的な機能であることが分かった。
JDパワーは8月31日(現地時間)、2026年型の新車を購入し、90日間運転した米国のオーナー6万8084人を対象に実施した「2026年米国テクノロジー・エクスペリエンス指数(TXI)調査」の結果を公表した。調査では、利便性、コネクテッドカー、運転支援、電気自動車、スマート車両にまたがる40の技術を評価した。
総合満足度で最も高い評価を得たのは、ドライバーがほとんど意識せずに使える機能だった。車両の始動・停止を自動で行うリモート始動機能が首位となり、100台当たりの問題件数も2.4件にとどまった。AIを活用して室内の温度や空調を自動調整するスマート空調や、ドライバーの好みに応じて設定を最適化する機能も、高い満足度と低い問題発生率を示した。
一方、助手席ディスプレイの評価は低調だった。搭載車のオーナーの35%が「一度も使わなかった」と回答し、「運転のたびに使う」は6%にとどまった。問題件数も100台当たり21.3件と高水準だった。
自動化の度合いが高いほど満足度が上がるわけでもなかった。ドライバーが継続的に注意を払う必要があるレベル2(L2)の運転支援システムは、特定条件下でハンズフリー走行を支援するレベル2+(L2+)より、設計や完成度、総合的なユーザー体験で高い評価を受けた。問題件数はL2+が100台当たり13.8件で、L2の14.3件をわずかに下回ったが、利用体験ではL2に及ばなかった。
JDパワーは、車のオーナーが自動車技術そのものを拒んでいるわけではないと分析した。カメラ式ルームミラーや死角カメラ、スマートフォンベースのデジタルキー、ワンペダル走行、電気自動車の充電スケジューラーなど、実際の運転負担を軽減する機能は高く評価された。自動車業界の技術競争は、機能の数を増やすことよりも、少ない手間で利便性を提供できるかが重要であることを示した。