XRP(写真:Shutterstock)

XRPは1ドル台前半から1.7ドル近辺まで反発した後、足元では1.36ドル前後まで押し戻されている。価格は切り返したものの、デリバティブ市場では買いの勢いがなお確認できず、先物主導で積み上がったレバレッジの縮小が進んでいる。

1日、ブロックチェーンメディアThe Crypto Basicによると、Binanceのテイカー買い・売り比率は足元で0.92となった。1を下回る水準が続いており、デリバティブ市場では依然として売りが優勢であることを示している。

XRPは1.00ドル前後から1.70ドル近辺まで上昇した後、現在は1.36ドル前後で推移している。反発局面にもかかわらずテイカー比率が1を下回っていることから、デリバティブ市場では強い買いが追随していないとみられる。

時価総額の推移も、こうした鈍さを映している。XRPの時価総額は約630億ドル(約9兆4500億円)から、8月22日には1070億ドル(約16兆0500億円)近くまで急拡大したが、その後は852億ドル(約12兆7800億円)水準まで低下した。直近安値からは高い水準を維持しているものの、1.69ドル近辺を付けた後は上値更新に至っておらず、上昇モメンタムの鈍化を示す動きとなっている。

短期的には1.35~1.40ドルが重要な価格帯として意識される。XRPは現在、一目均衡表で重要なゾーンに接近している。テイカー比率が1を上回れば買い手が主導権を取り戻し、反発継続を裏付ける材料になり得るが、現時点でその確認はできていない。

過去の反発局面でも、テイカー比率の上昇を伴うケースが多かった。反対に、同指標が1を下回る間は売り圧力が続きやすい傾向が目立ったという。

取引の内訳を見ると、今回の上昇は現物よりもデリバティブ主導だった公算が大きい。XRP先物の未決済建玉は25億2000万ドル(約3780億円)、24時間のデリバティブ取引高は22億4000万ドル(約3360億円)だった。一方、現物取引高は3億8600万ドル(約579億円)にとどまった。

デリバティブ取引の規模が現物を大きく上回っていることから、直近の値動きは現物買いの拡大というより、レバレッジ取引が押し上げた可能性が高い。

実際、レバレッジは急速に積み上がった後、一部で解消が進んだ。推定レバレッジ比率は0.193まで上昇し、6カ月高値の0.213に接近した。ファンディングレートも0.006まで上昇し、四半期ベースの基準線を上回った。

その後、市場はディレバレッジ局面に入った。8月22日のロングポジション清算額は2570万ドル(約39億円)と、直近6カ月で日次最大となった。ファンディングレートは0.010から0.002へ低下し、未決済建玉もピーク比で13%減少した。市場は強いFOMO相場というより、持ち高調整が進む局面にあるとみられる。

一方、オンチェーンの資金フローには一部で前向きな兆しもある。Binanceへの入金アドレス数は四半期平均比で91%減の45件まで減少した。同時期の平均XRP出金量は29万8660XRPと、平均入金量の13万6319XRPを上回った。

これは取引所からの流出超過を示しており、価格調整局面でも取引所内の供給はむしろ絞られていることを意味する。

このため、短期的な方向感は現物需要が再び戻るかどうかに左右される可能性が高い。取引所への供給減少が続き、現物の買いも回復すれば、次の上昇局面を支える要因になり得る。

もっとも、デリバティブ市場で買い優位が確認できなければ、XRPは当面、横ばいから小幅安の展開が続く可能性が高い。

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