XRPは、調整局面が続いた場合に300週移動平均線(300WMA)近辺まで下落した後、次の上昇局面に移る可能性があるとの見方が出ている。市場では、1.03ドル前後に位置する同線が長期トレンド維持の分岐点として注目されている。
8月31日付のThe Crypto Basicによると、市場分析家のイグラック氏は、XRPの調整が続く場合、価格が1.00~1.10ドル(約150~165円)まで下落する可能性があると指摘した。
XRPは2週間前、3カ月ぶりの高値となる1.69ドル(約254円)まで上昇したものの、この水準で上値を抑えられて反落した。調整は9日目に入り、足元では1.38ドル前後(約207円)で推移している。8月の月間上昇率は約29%だった。
イグラック氏が重視するのは300週移動平均線だ。同氏は、1.00~1.10ドルへの下落を直ちに弱気シグナルとはみていない。現在、300週移動平均線は1.03ドル近辺(約155円)で上向きを維持しており、この水準までの下落は長期的な重要指標を改めて試す動きになり得ると説明した。
こうした見方の背景には、過去の値動きがある。イグラック氏によれば、XRPは前回サイクルでも300週移動平均線を上抜けて定着した後、投資家心理を悪化させる材料や大型ニュースをきっかけにボラティリティが高まり、再び同水準を試す展開がみられた。その後、同線がサポートとして機能すると、上昇基調を取り戻し、より大きな上昇局面に入ったという。
2020~2021年サイクルでも同様の動きがあった。XRPは2020年7月に300週移動平均線を回復した後、同年11月ごろに0.79ドル近辺(約119円)まで上昇したが、12月には約0.17ドル(約26円)まで急落し、300週移動平均線を再テストした。当時は、Rippleに対する米証券取引委員会(SEC)の訴訟を巡る否定的な報道が売り圧力を強めた。
それでもXRPは、米取引所での上場廃止後も300週移動平均線近辺の構造を維持し、その後は同線を下値支持線として機能させた。2021年1月以降は回復基調に転じ、同年4月には1.96ドル(約294円)まで上昇した。
イグラック氏は、今回も同様の確認プロセスが必要になるとみている。XRPが1.00~1.10ドルまで下落した後、短期的に下ヒゲを付けながら同水準近辺で推移し、再び300週移動平均線を上回れば、反転確認のシグナルになり得るという。
その上で、次の上値目標としてまず1.65ドル(約248円)の回復を挙げた。さらに主要な抵抗帯として2.00~2.80ドル(約300~420円)を示した。
長期目標については、イグラック氏のロードマップとして15ドル(約2250円)、27ドル(約4050円)、50ドル(約7500円)を提示した。ただし、これらの水準の到達には、中間の抵抗帯を突破し、長期的な上昇構造を維持することが前提になるとしている。
一方で、相場変動を強める外部要因も残る。イグラック氏は、クラリティ法案を巡る否定的な材料や別の大型ニュースが、XRPを1.00~1.10ドルまで押し下げるきっかけになり得ると指摘した。ただ、チャート分析だけでどのようなニュースが出るかまでは予測できないとも付け加えた。
短期的な焦点は、調整がさらに進むかどうかと、1.03ドル前後の300週移動平均線がサポートとして機能するかにある。この水準を維持できれば長期上昇構造は崩れない可能性があるが、明確に割り込めばその後の値動きに影響を与える可能性がある。