デジタル資産取引所共同協議体(DAXA)は9月1日、国内利用者向けに営業していた無届けの海外暗号資産取引所4社について、警察に捜査を依頼したと発表した。特定金融情報法に基づく届け出義務に違反した疑いがあるとしている。
DAXAによると、8月31日に警察へ捜査を依頼した。特定金融情報法では、国内利用者を対象に暗号資産関連の営業を行う事業者に対し、金融情報分析院(FIU)への届け出を義務付けている。無届けで営業した場合は、5年以下の懲役または5000万ウォン以下の罰金が科される可能性がある。
DAXAは、対象となる取引所のWebサイトやモバイルアプリを調査し、国内利用者向けの営業実態を確認した。具体的には、韓国語による公式サービスの提供、取引価格のウォン換算表示、ログインや入金、取引量に応じてテザー(USDT)やポイントを付与するリワードプログラムの運営などがあったという。
このほか、韓国語画面やウォン換算情報を提供したうえで、国内利用者を対象にUSDTリワードや入金・取引関連のプロモーションを実施していた事例も確認したとしている。
DAXAは、無届けの海外取引所は国内の金融当局による管理・監督の対象外となるため、マネーロンダリング対策(AML)や利用者保護の体制が不十分となるおそれがあると指摘した。出金停止や一方的なサービス終了、ハッキング被害などが発生した場合、国内制度に基づく救済を受けにくい可能性があるとして、利用者に注意を呼びかけている。
DAXAは今年6月にも、国内の仮想資産事業者(VASP)と共同で「違法仮想資産取扱業者の集中調査」を実施した。その際には、違法な店頭取引所8社と、国内利用者向けに営業していた無届けの海外取引所4社の計12社について、警察に捜査を依頼している。
DAXAのキム・ジェジン常任副会長は「サーバーや本社が海外にあっても、国内を対象に営業するのであれば、国内の特定金融情報法を順守しなければならない」とコメントした。そのうえで、「今後も違法事業者による市場の混乱を防ぎ、健全な取引秩序の確立に取り組む」と述べた。