画像=Shutterstock

CrowdStrikeは、50以上のAIエージェントを活用して脆弱性の評価や対処を自動化する「Falcon IQ」を発表した。あわせて、データ連携の拡充、Snowflake Marketplaceでの販売開始、Google Cloud向け提供も打ち出し、Falconプラットフォームの適用範囲を広げる。

SiliconANGLEが8月31日(現地時間)に報じたところによると、同社は米ラスベガスで開幕した年次イベント「Falcon 2026」で、Falcon IQの投入に加え、データソース拡大や流通チャネル拡充、クラウド対応強化を公表した。

Falcon IQは、「Project Quiltworks」で専門家が手作業で担っていたセキュリティ評価と対処を、AIエージェントで自動化するソフトウェアだ。Project Quiltworksは、先進的なAIモデルによる脆弱性の発見速度が、セキュリティチームのパッチ適用を上回る状況に対応するため、4月に始動していた。

脆弱性の発見にはOpenAIとAnthropicのAIモデルを活用し、対処はAccenture、EY、IBM、Crowellが担う。Amazon Web Services(AWS)も7月の四半期から加わり、クラウドインフラ層を受け持っている。

Falcon IQは、CrowdStrikeの「Falcon Foundry」と、昨年公開したノーコードのAIエージェント構築ツール「Charlotte AI Agentworks」を基盤として動作する。NVIDIAのNemotronモデルを使ってコードの脆弱性を検証し、優先順位を付けたうえで実行環境での対処につなげる。

標準搭載のAIエージェントは、評価、優先順位付け、対処といった手間のかかる業務を担う。パートナー企業は、顧客ごとの要件に応じて独自エージェントを構築・調整できる。

セキュリティ評価のプロセスはFalconプラットフォーム内で完結する。Falcon IQは、顧客のテレメトリー、CrowdStrikeの脅威インテリジェンス、マネージド脅威ハンティングサービス「Falcon OverWatch」の検知結果を組み合わせ、パートナーが登録したサービスカタログと照合する。

そのうえで、攻撃経路や状況を示す攻撃ナラティブ、セキュリティ投資の優先順位、対処ロードマップを提示する。Falconの設定見直しや追加モジュールの有効化が必要な場合は関連機能を推奨し、パートナーのサービスカタログから適切なサービスも提案する。

顧客向けダッシュボードは、CrowdStrikeとパートナーの共同ブランドで提供する。分析結果にはパートナー名を表示し、対処の進捗もリアルタイムで確認できる。

CrowdStrikeの最高事業責任者(CBO)、ダニエル・バーナード氏は、「Falcon IQは、先進的なAIリスク防御の経済性を変える」と説明。「Quiltworksがそのモデルを実証したとすれば、Falcon IQはそれを手作業から、Falconプラットフォーム全体のAIスピードへと進化させる」と述べた。

データ連携の範囲も広げる。Abnormal AI、Artemis Security、AttackIQ、ExtraHop、HackerOne、Horizon3、Netskope、Picus Security、Rubrik、SafeBreach、Tera Security、Zscalerの12社によるリアルタイムデータを、「Falcon Next-Gen SIEM」に取り込む。

リアルタイムのデータパイプライン基盤「Falcon Omen」がデータ収集を担う。CrowdStrikeは、収集段階でデータを絞り込むことで保存コストを最大50%削減できるほか、プラットフォームに保存する前に分析することで、攻撃経路や脆弱性をより早く把握できるとしている。

新たなデータソースの接続や、その後の露出リスクの優先順位付けも、Charlotte AIエージェントが処理する。

Falconプラットフォームは、Snowflake Marketplaceでも販売する。Snowflakeの顧客は、すでに契約している利用枠をFalconの購入に充てられるため、別途の調達手続きを省ける。

Falconでセキュリティ調査を行うアナリストは、データを移動させることなくSnowflakeのテーブルを参照できる。これらのデータは、次世代SIEMでCrowdStrikeのテレメトリーと外部データフィードを組み合わせて分析する用途にも使える。逆に、FalconのセキュリティテレメトリーをSnowflakeなど外部環境に送信することも可能だ。

FalconはGoogle Cloud向けにも提供を始める。まず米国リージョンで展開し、今後はデータローカライゼーション規制への対応を見据えて提供地域を拡大する計画だ。

Google Cloud上でも、AIエージェント、エンドポイント、ID、クラウド、データを、単一のセンサーとコンソール、データ層で保護できる。Amazon Web ServicesとMicrosoft Azureにはすでに対応している。

なお、CrowdStrikeが8月26日に発表した2027年度第2四半期決算によると、同四半期の純新規ARR(年次経常収益)は前年同期比51%増の3億3280万ドルだった。売上高は14億7000万ドルで、創業者兼最高経営責任者(CEO)のジョージ・カーツ氏は「会社史上最高の四半期」と評価した。

キーワード

#CrowdStrike #Falcon IQ #AI #セキュリティ #AIエージェント #Snowflake #Google Cloud #Falcon Next-Gen SIEM
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.