チーズ室内服のイ・ボムヨン理事。写真=Cafe24

子どもルームウェアブランド「チーズ室内服」は、Cafe24の広告運用支援サービス「PROマーケティング」の活用により、2年間で購入件数が476%増加した。ROAS(広告費用対効果)は333%を記録し、新規顧客の流入拡大にもつながった。

Cafe24によると、PROマーケティングは広告企画からクリエイティブ制作、媒体運用、成果分析までを同社マーケティングセンターの担当者が一括して担うサービスだ。広告運用の専任人材を確保しにくい小規模ブランドでも利用しやすい仕組みで、チーズ室内服はこれを通じて主要ポータルで検索広告を展開した。

チーズ室内服は、乳幼児・子ども向け書籍の訪問販売の経験をきっかけに立ち上げたブランドだ。イ・ボムヨン理事は「家庭を直接訪問する中で、子どもが家で何を着ているのかに目が留まり、ルームウェア市場の需要に気づいた」と振り返る。現場で子どもと保護者に接してきた経験が、子ども向け衣料事業につながったという。

同社が主力商品としてルームウェアを選んだ背景には、在庫負担の違いがある。外出着はシーズンを過ぎると在庫が残りやすく、流行の変化によって値引き圧力も強まりやすい。一方、ルームウェアは季節要因の影響が相対的に小さく、子どもが1日に何度も着替えるため複数枚の需要が見込みやすい。夏物を翌年の夏に再販しやすい点も利点だという。

販売チャネルも一般的な子ども服ブランドとは異なる。チーズ室内服は地方の主要商圏を中心に、無人店舗を15店展開している。キオスク端末による決済方式を採用しており、運営者が1日1〜2時間店を管理する仕組みだ。あわせて、倉庫型の子ども服アウトレット「Little Benny」も6店舗運営し、商品構成と販売方法の異なる2つのチャネルを併用している。

こうしたオフライン接点は、商品改良にも生かされている。アウトレット来店客の声は本社に共有され、子育て中の従業員による着用テストを通じて、動きやすさやフィット感を確認する。袖丈など細かな部分まで見直し、次の商品に反映するという。イ・ボムヨン理事は「オフライン店舗で聞いた声や、社員の子どもに実際に着せた感想、オンラインレビューまで集めて次の商品に反映している」と話した。

一方で課題だったのが、オンラインでの新規顧客の獲得だ。主な顧客である保護者は、まずスマートフォンで検索してから購入するケースが多いとみて、同社はPROマーケティングを活用し、自社モールをモバイル特化型へ刷新した。PCでもモバイルを基準にした画面構成を採用したところ、バナーや商品が見やすくなったとの反応があった。ただ、広告運用の専任人材は置いていなかった。

その後、PROマーケティングを導入して主要ポータルで検索広告を展開した結果、購入件数は476%増加し、ROASは333%となった。導入前は、すでにブランドを知っている顧客が自社モールを訪れるケースが中心だったが、広告開始後は外部経由の新規流入が増えたという。

広告導入により、オフラインとオンラインの役割分担も明確になった。無人店舗とアウトレットが実際の着用体験や顧客の声を集める場だとすれば、自社モールはブランドを知らなかった顧客が最初に流入する入口として機能するようになった。オフラインで集めた意見をもとに改良した商品を、オンライン広告で再び訴求する循環が生まれた格好だ。

検索広告の活用は、顧客の購買行動とも合致した。子ども向けルームウェアは、素材やサイズ、洗濯のしやすさなどを保護者が確認したうえで購入を決める商材だ。ブランド名を知らない段階でも、商品カテゴリや機能を軸に検索する顧客に自社モールを訴求できたことが、新規流入の拡大につながった。イ・ボムヨン理事は「マーケティングの専門人材がいなくても、Cafe24が企画から運用まで担ってくれるため、商品づくりに集中できる」と述べた。

今後は、キャラクターや柄を前面に出した主力商品の展開を続けながら、パジャマラインの訴求も強化する方針だ。春・秋シーズンに展開したパジャマの反応を踏まえ、ルームウェア専門ブランドとして品目を広げていく考えだという。

Cafe24は今回の事例について、マーケティング人材の確保が難しい新興ブランドでも、広告運用の外部委託が新規顧客の獲得につながり得ることを示したケースだとの見方を示した。同社は、自社モール構築から広告運用までを一体で支援する体制を整えていると説明している。

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