ビットコイン(写真=Shutterstock)

米長期金利の上昇を受け、ビットコインは7万8000ドル(約1170万円)近辺で荒い値動きとなった。米10年債利回りは4.76%まで上昇し、2025年1月以来の高水準を付けた。月末の取引を控え、市場ではビットコインが50週指数移動平均線を維持できるかに関心が集まっている。

8月31日(現地時間)、Cointelegraphによると、ビットコインは同日、米株市場の開始前後に7万8000ドル近辺でもみ合った後、日中に切り返す場面があった。

ビットコインは米取引時間の序盤に下落したものの、その後は持ち直した。スコット・ベセント米財務長官がCNBCのインタビューで、長期債市場への介入の可能性に言及したことが、短期的な値動きを大きくしたとみられる。

ベセント長官は、イールドカーブの長期ゾーンにあたる10年債と30年債を支える措置について、現時点では実施していないと説明し、「まだ何も買っていない」と述べた。発言後に金利が反発したことについても、問題視しない考えを示した。

米財務省は今月、債務バイバックの規模を9月から40億ドル(約6000億円)に拡大すると発表している。規模は従来のおよそ2倍。当時は金利低下につながったが、この日の10年債利回りは4.76%まで上昇し、2025年1月以来の高水準に戻った。

30年債利回りは5.269%を付け、2007年1月以来の高水準まであと6ベーシスポイント(bp)に迫った。

市場では、財務省の安定化策でも長期金利の上昇を抑え切れていないとの見方が出ている。分析会社Kobeissi LetterはX(旧Twitter)への投稿で、「債券市場は米財務省を完全に無視しているように見える」と指摘した。

こうした中、ビットコインはリスク資産全般の不安定な地合いの中で方向感を探る展開となっている。米国株は、米国とイランを巡る新たな空爆を巡る緊張が意識され、軟調に推移した。

S&P500種株価指数とナスダック総合指数は、ともに約0.4%安の水準で取引された。

一方で、ビットコインを逃避先資産とみる見方も改めて浮上している。レイ・ダリオは、米財務省が新たなプログラムを導入しても債券市場をコントロールできるかには懐疑的だとした。

ダリオは、今後の米国の債務危機を見据え、代替案として金とビットコインを挙げた。

もっとも、短期的な値動きには警戒シグナルも出ている。ビットコインは8月の月足終値を前に、50週指数移動平均線である7万7269ドル(約1159万円)を上回って推移しており、この水準がサポートとして機能している。

この価格帯は、足元の強気派にとって重要な防衛ラインとされてきた。8月の上昇率は25%近くに達しており、2017年以降で最良の8月となる可能性がある。

ただ、日足では相対力指数(RSI)と価格推移の間に弱気のダイバージェンスがみられるとの指摘もある。トレーダーのRekt Capitalは、週足RSIのシグナルは強気を示している一方、日足RSIでは上昇モメンタムが鈍っているとみている。

同氏はXで、日足RSIがより低い高値を付け続ければ、弱気シグナルが強まると警告した。この日の日足RSIは70.7で、買われ過ぎ圏にとどまった。

市場では、月末終値で50週指数移動平均線を上回って維持できるかに加え、米長期金利の上昇がビットコインの短期トレンドに一段の重しとなるかを注視している。

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