Strategy(写真=Shutterstock)

Strategyが、約2カ月ぶりにビットコインの買い増しを再開した。4603BTCを3億7000万ドル(約555億円)で追加取得し、保有量は84万5050BTCに拡大した。

Cointelegraphが8月31日に報じたところによると、同社は今回の取得により、企業として保有するビットコイン残高をさらに積み上げた。

米証券取引委員会(SEC)に提出したForm 8-Kによれば、今回の平均取得単価は1BTC当たり8万318ドルだった。累計取得額は633億ドル、平均取得単価は7万5413ドル(約1131万円)。同社がビットコインを追加取得するのは6月中旬以来で、当時は約1億ドル(約150億円)を投じて1587BTCを買い増していた。

取得資金は、普通株MSTRの売却で確保した。普通株売却による純収入6億200万ドル(約903億円)のうち、ビットコイン取得資金のほか、3000万ドル(約45億円)を米ドル建ての現金同等物の積み増しに充て、1億5180万ドル(約228億円)は永久優先株STRCの買い戻しに投じた。ビットコインの積み増しと並行し、手元流動性の確保と優先株対応も進めた形だ。

市場では、買い増し再開そのものに加え、調達資金の配分にも関心が集まった。Nasdaq上場のMSTR株は8月31日のプレマーケットで1%未満の上昇。一方、直前取引日の8月28日には7%超下落していた。

STRCは同じ時間帯のプレマーケットで0.44%高の97.33ドル(約1万4600円)となり、額面100ドルを2.67%下回った。STRCはStrategyがビットコイン購入資金を調達する主要手段の一つだが、市場価格が額面を下回る状態が続けば、発行を通じた資金調達余地が細る可能性がある。投資家需要を維持するため、表面配当率の一段の引き上げが必要になるとの見方も出ている。

今回の動きは、これに先立つ資本政策の見直しとも符合する。Strategyは6月29日に提出したForm 8-Kで、ビットコイン売却代金を配当原資に活用できる資本運用の枠組みを公表した。同じ書類では、STRCの年率配当を12%に引き上げたことも明らかにしている。

同社は6月上旬に32BTCを売却したことも開示しており、ビットコインの売却が報告されるのは、2022年の税務上の損失計上を目的とした取引以来だった。

共同創業者で取締役会議長のマイケル・セイラー氏は、買い増し再開の直前にX(旧Twitter)へ「We’re Back」と投稿し、再開を示唆していた。セイラー氏はこれまでも週末ごとに、短い投稿で大規模な財務戦略の発表をほのめかしてきた。

今回の取得で注目されるのは、保有量の上積みだけではない。Strategyが、ビットコインの追加取得と資本管理をどのように両立させるかも焦点となっている。普通株売却で得た資金をビットコイン購入のみに充てず、現金同等物の積み増しやSTRCの買い戻しにも振り向けたためだ。今後は、STRC価格が額面水準を回復できるか、また同社が現行の枠組みを維持したまま追加取得を継続するかが注目点となりそうだ。

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