オープンソースのAIエージェントツール「オープンクロ」の新版「オープンクロ 2.0」が公開された。導入手順を簡素化したほか、統合ダッシュボード、共有セッション、検索機能、セキュリティ機能を強化した。オープンクロの開発元であるピーター・シュタインベルガー氏をOpenAIが迎え入れた後、初のメジャーアップデートとなる。
オープンクロは、ブラウザ上で質問に答える一般的なチャットボットとは異なり、ユーザーに代わって実際の作業をこなすオープンソースの個人向けAIエージェントフレームワークだ。個人PCやクラウド上で動作し、メール整理や予定管理、日常業務の確認、コーディング支援などに利用されてきた。
米SiliconANGLEが8月31日(現地時間)に報じたところによると、オープンクロ 2.0は過去最大規模の更新で、使い勝手の改善、状態保持機能の強化、導入の簡素化、セキュリティ強化に重点を置いた。
導入面では、セットアップ手順を簡略化した。PCやクラウドインスタンス上で、ChatGPTやClaudeのサブスクリプション、API認証情報、ローカルホストで動かすモデルを自動検出できるようにした。一部設定はデフォルトで適用され、エージェントとの対話をよりすばやく始められる。
UIも見直した。ダッシュボードは統合画面に刷新し、チャット画面を前面に配置。新しい会話を始めたり、進行中の作業に戻ったりできるほか、AIエージェントがリアルタイムで処理を進める様子も確認できる。新たなウィジェット機能も追加し、会話画面に呼び出したりダッシュボードに固定したりできるようにした。イベントに応じて実行するアクションも設定できる。
共同作業機能も拡充した。従来は複数ユーザーが同じAIエージェントで作業を進めることはできなかったが、共有クラウドセッションの導入により、チームメンバーが進行中のセッションに参加し、そのまま作業を引き継げるようになった。文脈を保ったまま同僚に作業を渡したり、コンテンツ制作や自動化をリアルタイムで共同実行したりすることも可能になった。開発チームは、この機能をオープンクロのフレームワークコード開発にも活用しているという。
検索機能も改善した。過去の会話から正確な語句やフレーズを探し出せるほか、前後のメッセージもたどれるようになった。
セキュリティ面では、明示的な信頼境界、最小権限のアクセス制御、プロンプト乱用防止機能を導入した。誰がエージェントを実行できるか、何にアクセスできるか、コードをどこで実行するか、認証情報がどこに送信され得るかといった基準で権限を分離した。
初期版とインストール環境に大きなセキュリティ上の脆弱性があったことから、今回の改修では攻撃対象の縮小にも注力した。ただしSiliconANGLEは、個人情報を連携したり、クラウドサービスやローカル端末で実行可能なツールを利用したりする場合、インストール環境を公開インターネットから保護し、強固な認証を維持する必要があると伝えている。