米アリゾナ州テンピ市はFlock SafetyのALPRカメラの運用停止と契約解除手続き入りを決めた。写真=Flock Safety

米アリゾナ州テンピ市は、Flock Safetyが提供するナンバープレート自動読取(ALPR)システムの運用を停止し、契約解除手続きに入った。犯罪捜査での有用性を認めつつも、他地域での不正利用疑惑を踏まえ、プライバシー侵害のリスクが公共安全上の利点を上回ると判断した。

Business Insiderによると、テンピ市は27日、ALPRネットワークの停止を決定した。市が運用していたALPRカメラは33台。警察はこれまで、捜査で車両の特定や追跡に活用してきた。市は、他社システムで代替する予定もないとしている。

コリー・ウッズ市長は、カメラが警察業務の一助になってきた点は認めながらも、「悪用のリスクが大きすぎる」と説明した。そのうえで、地域社会の信頼を維持しつつ公共の安全を守る必要があるとして、撤去を決めたと述べた。テンピ市は26日、システム停止と機器撤去の方針を正式に発表していた。

もっとも、テンピ市内で実際に不正利用が確認されたわけではない。テンピ警察は、月次監査の結果、市が運用していた読取システムで不適切な検索は確認されなかったと公表した。問題視されているのは他地域の事例で、近隣のアパッチ・ジャンクションでは、警察官が読取システムを使って妻を追跡した疑いで休職処分となった。

カメラは撤去まで路上に残る可能性があるが、ナンバープレート情報の収集はすでに停止している。収集済みデータは、進行中の事件や捜査で必要な場合を除き、通常は30日後に削除される。テンピ警察はこれに先立ち、プライバシー保護を理由に、今月11日に同システムを通じたデータ共有も停止していた。

Flock SafetyのALPRカメラは、道路脇の電柱や標識などに設置され、通行車両を撮影する。機械学習を活用し、ナンバープレートに加えて、車体の色や車種、へこみ、バンパーのステッカーなどの特徴も識別できる。2017年設立のFlock Safetyは、米国全土で8万台超のカメラを設置しており、警察はこのネットワークを検索することで、盗難車や犯罪容疑者に関連する車両を追跡できる点を利点としている。

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