ミーム系暗号資産のShiba Inuについて、5年以上続いた下落トレンドラインを上抜け、相場が新たな回復局面に入った可能性があるとの見方が出ている。もっとも、足元の値動きはなお不安定で、上昇基調が定着するかどうかは見極めが必要だ。
ブロックチェーンメディア「The Crypto Basic」が27日(現地時間)に報じたところによると、暗号資産アナリストのCrypto Sheriffは、Shiba Inuが下落局面と底値圏でのもみ合いを経て回復段階に入っており、その先に「ロケット段階」が控えている可能性があると指摘した。
同氏が根拠として挙げたのは、長期の下落トレンドラインの上抜けだ。Shiba Inuは約5年にわたり、下降するトレンドラインの下で推移し、安値圏で長い持ち合いが続いていたという。
継続的な売り圧力に押され、これまで主要な上値抵抗を突破できなかったが、足元ではこのトレンドラインを上抜けたことで、市場構造に変化が生じたとみている。
Crypto Sheriffは、Shiba Inuの相場サイクルを「下落」「調整」「回復」「ロケット段階」の4段階に分類した。今回の上抜けは単なる自律反発ではなく、回復局面の始まりを示す可能性があり、最終段階である「ロケット段階」に移行する余地が残っているとの見方だ。
具体的な目標価格には触れていないものの、今後の続伸余地を示唆した格好となっている。
Shiba Inuは2021年10月、0.00008845ドルで過去最高値を付けた後、長期の下落局面に入った。その後は数年にわたり低水準でもみ合いが続いたが、最近になって下落トレンドラインを上抜けた。
ただ、足元の戻りは安定していない。一時は0.0000061ドルを上回ったものの、その後は上げ幅を一部縮小し、現在は0.0000053ドル前後で推移している。
Crypto Sheriffは、今回の調整が回復シナリオを否定するものではないとの見方を示している。短期的な押し目よりも、大きな時間軸で市場構造の変化が確認された点を重視しているためだ。
このため、足元の値動きについては、トレンド転換後にみられる短期的な揺り戻しと位置付けている。
一方で、強気見通しと現実の価格水準にはなお大きな開きがある。Crypto Sheriffは過去に、Shiba Inuが0.0002ドル、さらに0.001ドルまで上昇する可能性があるとの見通しを示したことがある。
しかし、2024年10月にこうした予想が示された後も、Shiba Inuは過去最高値の0.00008845ドルに再接近することはできなかった。
例外的に強い上昇がみられたのは2024年12月だ。ドナルド・トランプ氏の再選後に広がった暗号資産市場のラリーのなかで、Shiba Inuは一時0.000033ドル前後まで上昇した。
その後は上昇の勢いが鈍り、2026年に入ってからは一貫して0.00001ドルを下回る水準で推移している。
現在価格の0.0000053ドルを基準にすると、0.0002ドルに到達するには約3679%の上昇が必要となる。0.001ドルに達するには、約1万8796%の上昇が必要だ。
こうした点を踏まえると、Crypto Sheriffが言及する「ロケット段階」は、現時点で確認されたトレンドというより、きわめて強気のシナリオとみるのが自然だ。
もっとも、今回の分析で注目されるのは価格目標そのものではなく、相場構造に変化が生じたかどうかにある。Shiba Inuの下落トレンドライン上抜けが追加上昇につながるかどうか、今後は回復局面を維持できるかが焦点となる。