画像=イーサリアム(ETH)

イーサリアム(ETH)が直近で約27%反発するなかでも、取引所残高はむしろ減少していることが分かった。価格上昇局面にもかかわらず、利確売りに伴う取引所への資金移動は限定的で、需給構造の変化に市場の関心が集まっている。

27日付のブロックチェーンメディアU.Todayによると、オンチェーン分析企業Santimentは、足元の上昇局面でもETH保有者が資産を大規模に取引所外へ移しているとの見方を示した。

ETHの取引所残高は、6月初旬の769万ETHから628万ETHへと約18%減少した。この間に取引所から流出した約140万ETHは、自己保管ウォレットやステーキングプロトコルなどに移されたとみられる。

一般に相場が上昇すると、利益確定を見込んだ売りの準備で資産が取引所へ流入しやすい。だが今回は逆の動きとなった。Santimentは、価格上昇にもかかわらず取引所外への移転が続いている点について、通常の相場パターンとは異なる動きだとみている。

ETH価格が本格的に上向き始めた16日以降も、流出基調は続いた。ETHは約27%上昇し、一時2528ドルまで値を上げたが、大規模な利確売りを示す取引所流入は確認されなかった。特に19日以降だけで、追加で27万5000ETHが取引所から流出した。

一方、同じ期間のビットコインは逆の動きを示した。取引所のビットコイン保有量は0.25%増加した後、高水準を維持した。ビットコインとETHで、投資家の資産運用スタンスに違いがあることをうかがわせる。

こうした差の背景には、両資産の使われ方の違いがある。ビットコイン保有者は相場変動に機動的に対応するため、資産を取引所に置く傾向がある。一方、ETH保有者はネットワーク内で収益を得る目的で、資産をステーキングプロトコルへ移すケースが多い。供給量に占めるステーキングETHの比率は35%を超えており、大口保有者が取引所で待機させるよりも、運用収益の確保を優先している可能性を示している。

テクニカル面では、なお上値の重さが意識される。TradingViewのETH/USDチャートによると、今回の反発は長期レンジ内で進んでいる。長期移動平均線が位置する2497〜2585ドルが強い抵抗帯となっており、弱気局面から明確に脱するには2600ドルを上回って定着する必要があるとの見方だ。

足元のETH市場は、価格反発と取引所流動性の低下が同時進行する構図となっている。取引所残高の減少が続くかどうかに加え、ETHが2600ドル台を突破して長期レンジを上抜けられるかが、短期の焦点となる。

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