ロシアが推進する低軌道衛星インターネット網「Rassvet-3」(写真=Reve AI)

ロシアが整備を進める低軌道衛星インターネット網「Rassvet-3」で、衛星の消失や軌道上昇の遅れが明らかになった。27日付のTechRadarによると、2026年に実施された2回の打ち上げで、一部衛星が目標高度に到達できず、軌道上昇が止まるか高度を落としているという。2027年末までに292基を運用する計画への影響が懸念される。

Rassvet-3を開発するBureau 1440は、2026年3月と7月に衛星を打ち上げた。だが、3月打ち上げ分のうちRassvet-3 4号は、ロケットから分離した後に軌道を引き上げられなかった。

同衛星はNORAD登録番号68363で、6月6日に大気圏へ再突入して失われた。

7月打ち上げ分でも、17号と23号に同様の兆候がみられる。2機は7月19日の分離後、高高度へ移るための機動がこれまで確認されていない。

現在の平均高度は約290キロメートル、近地点は約277キロメートルとされる。推進系が作動しなければ軌道低下は避けにくく、再突入の可能性が高まる。

一部の衛星は高度上昇を始めたものの、目標軌道とされる約800キロメートルに到達した衛星はまだない。約5カ月前に打ち上げられた初期運用分も、現時点では500~550キロメートルにとどまっている。

同打ち上げ分の他の衛星の一部は、この中間高度にも達していない。

Bureau 1440は、Rassvet衛星の一部でその後の軌道上昇が止まっていることも認めているが、理由は明らかにしていない。

ロシアは数百基規模の衛星群で高速インターネットサービスを提供し、SpaceXのStarlinkに対抗する構想を掲げる。当局は2027年に商用サービスを始め、同年末までに292基を軌道上で運用する方針を示している。

計画通りに進めるには、今後数カ月で追加打ち上げを高いペースで重ねる必要がある。

一方、地上側では生産体制にも不透明感が出ている。ウクライナ軍がサマラのプログレス・ロケット宇宙センターをFP-5「フラミンゴ」巡航ミサイルで攻撃したとの主張も出ている。

同施設は、2026年に打ち上げられたRassvet-3衛星を搭載したソユーズ2.1bロケットを生産している。軍事、偵察、通信任務向けの打ち上げも支えている。

ソユーズ2.1bの生産能力は、Rassvet配備のペースを左右する主要なボトルネックとみられている。プログレス施設への被害が続けば、年末までの292基運用計画にとってさらに重荷となる可能性がある。

キーワード

#ロシア #低軌道衛星 #衛星インターネット #Starlink #Rassvet-3 #Bureau 1440 #ソユーズ2.1b
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.