ビットコインは8月中旬の安値から26%反発し、市場心理の改善を示す指標も中立圏に戻った。オンチェーン分析を手がけるGlassnodeは、長く続いた市場の「冷却」局面が和らぎつつあるとの見方を示した。
ブロックチェーンメディアのCoinPostが27日に伝えたところによると、Glassnodeの市場サイクル指標は「冷却」と「中立」の境目にあたる40まで回復した。ビットコイン市場はこれまで長期間にわたり低温状態が続いていたが、足元ではその局面を脱しつつあるという。
今回の反発の直接のきっかけとして挙げられたのは、8月19日に起きたショートの大規模清算だ。これに加え、ビットコイン現物ETFには1週間で22億3000万ドル(約3345億円)が流入し、上昇基調を下支えした。Glassnodeは、ショート清算を発端とする戻りをETF資金が支える構図とみている。
オンチェーン上では、蓄積の動きも回復基調を裏付けている。30日累積トレンドスコアは、保有規模別6グループすべてで中立線の0.5を上回った。この状態は8月5日から20日連続で続いている。全グループで同時に蓄積が確認された期間としては、2024年後半に記録した22日間に次ぐ長さで、とりわけ大口ウォレットが買いを主導した。
もっとも、上値では複数の抵抗帯が意識される。Glassnodeは8万1000〜8万6000ドルを主要なレジスタンスと位置付けた。なかでも8万3000〜8万6000ドルは長期保有者の取得単価が集中する価格帯で、相場がこの水準に差しかかった際に、損益分岐点での戻り売りが出るかが焦点となる。
デリバティブ市場も、値動きが荒くなる可能性を示している。オプション市場では、ディーラーのガンマが8万2300ドルでマイナスに転じるという。ガンマが負の領域に入ると、マーケットメーカーのヘッジ取引が価格変動を増幅しやすくなる。9月25日満期のオプションでは、中央70%の想定レンジが約6万9000ドル〜8万9700ドルとなり、中央値は現物価格と数百ドルしか開いていない。
短期的な分岐点も明確だ。Glassnodeは、ETFへの資金流入が続くなかで、ビットコインが終値で8万3300ドルを上回れば、売り圧力を吸収しているシグナルになり得ると説明した。一方、弱気転換の初期サインとしては、短期保有者の平均取得単価である7万ドルを挙げた。
さらに下のリスクラインは6万2900ドルだ。ここは今回のショート清算主導の上昇が始まった水準で、相場がこの価格帯まで押し戻されれば、足元の上昇トレンドは事実上打ち消されたと判断できる。当面の注目点は、ETF資金流入が続くかどうか、8万3000ドル台を明確に上抜けられるか、そして7万ドルを維持できるかの3点になりそうだ。