NvidiaとSalesforceが市場予想を上回る四半期決算を発表し、両社を巡って強まっていたテック株への弱気見方が後退した。CNBCが27日(現地時間)に伝えたところによると、ジム・クレイマー氏は、両社の決算がウォール街の代表的な懸念を打ち消したと評価した。
決算発表を受け、26日夜の時間外取引後の翌営業日にSalesforce株は22%、Nvidia株は8%上昇した。クレイマー氏は、両銘柄の重荷となってきた懸念を見直す内容だったと指摘した。
Salesforceを巡っては、AIモデルの性能向上によって、企業が従来ほどソフトウェアのサブスクリプションを必要としなくなり、従来型ソフトウェアの価格体系が揺らぐのではないかとの見方が警戒されていた。Salesforce株は直近1カ月で持ち直していたものの、決算発表前までは年初来で22%下落していた。今回の急伸で下落分のかなりの部分を取り戻した。
Salesforceは過去4年で最も強い売上成長を記録した。営業、サービス、Slackの各製品で有償席数が前年同期を上回り、解約率も過去最低水準に近い水準を維持した。AIを軸とするバンドル製品の受注は、前四半期比で2倍超に増えた。
Anthropicとの協業拡大も追い風となった。AnthropicはSalesforceと共同で「ClaudeForce」を投入し、Claude利用者がSalesforceのデータを活用して、メール作成や記録更新などを行えるようにした。
一方、Nvidiaを巡っては、巨大クラウド事業者の需要鈍化やカスタムチップとの競争、GPU価値の低下ペース、次世代プラットフォーム「Vera Rubin」の遅延可能性、AI顧客への資金支援リスクなど、より幅広い懸念が警戒材料とされてきた。
これに対しNvidiaは、顧客基盤の多様化を実績で示した。巨大クラウド事業者の比率は事業全体の約半分にとどまり、残りはソブリンAIプロジェクトやネオクラウド、そのほかの顧客が占めた。次世代AIチップ「Vera Rubin」も計画通りに進んでいる。ジェンスン・フアンCEOは、既存のNvidiaインフラについても、ソフトウェア改善によって今後数年にわたり高い生産性を維持できると述べた。
Amazon Web Services(AWS)も自社製AIチップを開発する一方で、NvidiaのGPUを200万個、新たなVera CPUを数百万個購入する計画だ。クレイマー氏は、こうした判断自体がNvidia需要の強さを示しているとみている。
クレイマー氏が特に重視したのは、Nvidiaの見通しだ。Nvidiaは2028年度の売上高について、約70%成長する可能性を示した。これはウォール街予想の約45%を大きく上回る水準だ。同氏は、市場で広がる思惑よりも、企業が実際に示す業績と需要を見るべきだと語った。