Waymoはドイツ・ミュンヘンで、2027年末のロボタクシー商用サービス開始を目指す。写真=Reve AI

Waymoは25日(現地時間)、ドイツ・ミュンヘンでロボタクシーの商用サービス開始を目指す計画を発表した。開始時期は2027年末を見込む。欧州連合(EU)域内では初の展開となり、まず地図整備や段階的な走行試験を進めた上で、規制当局の承認取得後に一般向けサービスへ拡大する方針だ。

Waymoにとって海外での展開先は、ロンドンに続く3都市目となる。ドイツ法人の設立から数カ月で、ミュンヘンでの商用化計画を明らかにした。

サービスをすぐに始めるわけではない。まずは有人走行で道路データを収集し、高精度地図を整備する。その後、安全要員が同乗する形で自動運転試験を実施する。

次の段階では、安全要員を乗せない無人走行試験に移る。こうした試験では、Waymoの社員や報道関係者、招待者が車両に乗る形を想定しているという。

一連の試験では、高精度地図の構築や自動運転分野の専門人材の育成に加え、ミュンヘン特有の道路環境に合わせたソフトウェアの調整に重点を置く。

Waymoの共同最高経営責任者(CEO)、テケドラ・マワカナ氏はブログで、「ミュンヘンはモビリティとエンジニアリングの世界的中心地であり、この街の一員になることは、当社のグローバル展開における重要なマイルストーンだ」とコメントした。

Waymoは、まず限定エリアでサービスを始め、商用運行に必要な規制当局の承認を得た後、一般利用者向けに広げる考えだ。ドイツ連邦自動車庁(KBA)や州政府、地方当局と連携していることも明らかにした。

ミュンヘンはドイツ第3の都市で、Waymoは必要な許認可の取得に向け、地方・州・連邦の各当局と協議を進めているとしている。

今回の進出は、ドイツが欧州で自動運転の法制度整備を先行してきた市場である点でも注目される。ドイツは約5年前、公道での無人車両運行を認める法律を導入し、EUで初めてレベル4自動運転の法的枠組みを整えた。

レベル4は、米国自動車技術者協会(SAE)の定義で、一定の条件や環境下において、人の介入なしにシステムがすべての運転操作を担う段階を指す。

こうした制度整備を背景に、ドイツは自動運転の試験拠点として注目を集めている。KBAの最新資料によると、現在はMobileyeやVolkswagenなど複数企業が試験許可を保有している。

一方で、Waymoは現時点でドイツ国内の試験許可を取得していない。

ドイツの許認可の実情も、Waymoにとってのハードルを示している。英国の自動運転スタートアップWayveやイスラエル企業Autobrainsを含め、許可を得た企業の多くはレベル3にとどまっているという。

レベル3は、低速での高速道路走行など特定条件下でシステムが運転を担う一方、必要時にはドライバーが直ちに介入できることを前提とする条件付き自動化だ。Waymoが目指すロボタクシーは、これより高度な自動運転を前提としている。

ミュンヘンでの計画は、Waymoの欧州市場拡大戦略の延長線上にある。Waymoは米国11都市で商用ロボタクシーを展開しており、同社サイトによると、さらに19都市への拡大を進めている。

先月には、サンディエゴ、ラスベイガス、フロリダ州タンパ、デンバーへの拡大も発表していた。

ロンドンでは最短で来月にも一般向けサービスを始めるとしており、同市場ではWayveとUberの協業体制との競争が見込まれる。

また、中国のBaiduも、LyftやFreeNowとの協力を背景に、ロンドンで自動運転車の試験を始めたとされる。

欧州での動きはドイツにとどまらない。業界メディアZag Dailyによると、Waymoは6月にドイツ法人を設立したのと同時期に、フランス、スペイン、オランダでも法人を設立し、今月はスイスでも法人登録を行った。

Waymoは3月時点で、完全自動運転による累計走行距離が約2億2100万マイル(約3億5560万km)に達したと公表している。

ミュンヘンでの取り組みは、Waymoの欧州展開本格化を占う動きとなる。Waymoは米国11都市での商用運行と同様の手順をミュンヘンでも適用し、当局との協議を経て、限定サービスから一般公開へ段階的に広げていく考えだ。

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