Cardano創業者のチャールズ・ホスキンソン氏は、Ethereumとの技術連携に前向きな姿勢を示した。UTXOやEUTXOを活用したCardanoの設計思想をEthereum側が取り入れれば、スマートコントラクト機能の拡張や両エコシステムの相互運用性の向上につながる可能性があるという。
ブロックチェーンメディア「The Crypto Basic」が25日(現地時間)に報じたところによると、ホスキンソン氏は、両エコシステムが技術革新を共有すれば双方にメリットがあると述べ、エンジニアリング面での協業は十分可能だとの考えを示した。
同氏は、Ethereumの開発コミュニティに対し、Cardanoが過去数年にわたって積み上げてきた技術に、より前向きに目を向けるべきだと指摘した。
特に、UTXO(未使用トランザクション出力)を基盤とするブロックチェーン上で、Cardanoがスマートコントラクト機能を実装してきた点に言及。Ethereumの開発者がこうした手法を検討すれば、新たな機能実装につながるだけでなく、両エコシステムの相互運用性も高められるとの見方を示した。
Cardano側にとっても、EthereumがCardanoの技術の一部を採用すれば恩恵があるという。ホスキンソン氏は、こうした統合が実現すれば、Midnightを含むCardano関連プロジェクト全体で開発を進めやすくなると語った。
また、協力にあたって資金の授受や過去の対立を持ち出す必要はないとも述べた。重要なのは技術的な進展を認め、協業の意思を示すことだとした。
Ethereumの投資家や開発者に対しては、なぜ両コミュニティがCardanoのオープンソース技術を統合する方向で進めないのかを検討すべきだと促した。Ethereumの開発者がCardanoのエンジニアと直接協業すれば、必要な機能を今後数カ月以内に開発できる可能性があるとの見通しも示した。
今回の発言は、Ethereum内部でUTXOベースの設計への関心が高まっている流れとも重なる。議論が本格化したのは7月で、Ethereumの研究者が拡張型UTXO(EUTXO)アーキテクチャに基づく決済設計を検討する提案を打ち出したことがきっかけだった。
この提案はCardanoコミュニティでも注目を集めた。提案の一部が、CardanoがすでにEUTXOアーキテクチャで実装してきた設計原則と類似していたためだ。
一方で、技術的貢献を巡る温度差もあった。ビタリック・ブテリン氏は、EthereumにおけるUTXOベース設計の背景としてBitcoinに言及し、Cardanoの取り組みには直接触れなかった。
これに対しホスキンソン氏は当時、Cardanoが長年にわたってEUTXOモデルを採用してきた点を挙げ、そうした認識に批判的な反応を示していた。
それでも、今回の発言は従来よりも協力を重視する姿勢の変化として受け止められている。ホスキンソン氏は、技術的功績を巡る過去の食い違いを拡大させるよりも、両エコシステムが互いの技術的進展を生かす方向へ議論を移すべきだとの立場を示した。
今後の焦点は、Ethereumの開発コミュニティが、Cardanoのオープンソース技術やEUTXOベースのアプローチを実際の協業対象として検討するかどうかに移りそうだ。