XRP Ledger(XRPL、写真=Shutterstock)

XRP Ledger(XRPL)が、融資機能とプライバシー機能の拡張に向けた準備を進めている。実現すれば、外部のスマートコントラクトやブリッジ、仲介者に依存せず、台帳上でDeFi機能を完結させる構成へ一段と踏み込むことになる。

ブロックチェーンメディアのU.Todayが8月25日(現地時間)に報じた。これによると、XRPL Foundationでコミュニティ統括を務め、dUNLバリデーターでもあるVet氏が、関連アップグレードの概要を明らかにした。

今回の拡張の柱は、既存の分散型取引所(DEX)基盤にクレジット機能とプライバシー取引機能を加える点にある。XRPLはすでに、オーダーブック、自動マーケットメーカー(AMM)、トークン化、コンプライアンス制御の機能を備えている。これに加え、XLS-0096改定案を通じて、多目的トークン(MPT)標準をベースにした「アカウンタブル・プライバシー」を導入する計画だ。

あわせて、権限委任機能の追加も進める。銀行やファンドは、ウォレットの秘密鍵を開示することなく、トレーダーや自動売買ボットに対し、プライベートDEX(pDEX)での取引権限を委任できるようになる見通しだ。

融資領域では、XLS-65とXLS-66の改定案が中核を担う。商用化に向けては、Ripple、DeFiプラットフォームのClearpool、資産運用会社Cicada Partnersによる協業が示された。3社は、Rippleのステーブルコイン「RLUSD」を基盤に、機関投資家向けの融資プールを立ち上げる予定で、主要機関は固定金利で資金を借り入れられるとしている。

個人のXRP保有者にとっても、影響は小さくない。XLS-65で単一資産ボルトが実装されれば、一般ユーザーは保有するコインを流動性プールに預け入れ、貸出収益を得られる可能性がある。

機関資金の流入も焦点となる。ClearpoolのクレジットラインがXRPLに接続されれば、エコシステム内への機関資金流入が進み、総預かり資産(TVL)の拡大につながる可能性がある。これまでは外部サービスへの依存度が高かったが、今回の構想は、台帳レイヤーに金融機能を組み込み、資金フローを内部に取り込む方向性を示すものといえる。

このほか、XLS-70に基づくデジタル資格情報の導入も予定する。ユーザーは必要なコンプライアンス確認を一度受けるだけで流動性プールにアクセスでき、個人情報を第三者に開示せずに済む方式だという。

Vet氏は、開発チームが強気相場と弱気相場の双方を経験しながら、こうしたインフラを構築してきたと説明した。その上で、個人のXRP保有者と大口資金が同じ基盤上でアクセスできる環境の整備を目指してきたとした。

今後の焦点は、各改定案が承認されるかどうかだ。承認手続きが完了すれば、XRPLは融資、機関向けクレジット市場、非公開取引、コンプライアンス認証を一体化した基盤へと拡張する可能性がある。XRP保有者にとっては、保管や送金中心の利用から、ウォレット内で流動性提供や利息収益の機会を直接活用する段階へ進む可能性が高まりそうだ。

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