ドバイのVDXが、商用eVTOL向けバーティポートとして世界で初めて認証を取得した。商用エアタクシーの運航開始に向け、地上インフラ整備が大きく前進した格好だ。
Electrekが25日(現地時間)に報じたところによると、アラブ首長国連邦(UAE)の一般民間航空庁(GCAA)は、Skyports Infrastructureが開発したドバイのVDXを認証した。
VDXは、滑走路を使わず垂直離着陸する電動航空機「eVTOL」向けの離着陸施設。今回の認証は、ドバイで進む商用eVTOL運航に向けた重要な節目であり、エアタクシー・ネットワーク構築の第一歩と位置付けられる。
Skyportsによると、VDXはドバイで整備が進むエアタクシー・ネットワークの最初の中核拠点となる。施設には専用パッド2基と高出力の直流急速充電インフラを備え、電動航空機のターンアラウンド短縮を図る設計とした。総面積は3100平方メートルで、年間最大17万人の利用に対応する想定という。
Skyports Infrastructureの最高経営責任者(CEO)、ダンカン・ウォーカー氏は、今回の認証について先進航空モビリティ分野の転換点だと強調した。商用eVTOLサービスに必要なインフラ、運用基準、規制の枠組みが現実のものになりつつあるとしたうえで、VDXの認証とドバイのエアタクシー・ネットワーク工事の進展により、商用運航の開始が一段と近づいたと述べた。
規制当局も今回の意義を強調した。GCAAのサイフ・モハメド・アル・スワイディ事務総長は、世界初の商用eVTOL向けバーティポート認証は、UAEと航空産業の未来を示す歴史的成果だと説明した。イノベーションを後押ししながら最高水準の安全基準を維持できる、自国の規制体制の成熟を示すものだとし、UAEは航空の未来に備えるだけでなく、先進航空モビリティ分野の国際標準づくりを主導していると付け加えた。
ドバイのエアタクシー向けバーティポート・ネットワークは、Skyportsとドバイ道路交通庁(RTA)が共同で開発している。ドバイではVDXに加え、同様の施設3カ所の整備も進んでいる。
今回の認証により、VDXは単なる個別施設の認証にとどまらず、ドバイ全域でのエアタクシー商用化に向けた先行事例としての意味合いを持つ。離着陸場、充電設備、認証の枠組みがそろったことで、今後は残る拠点整備の進捗と、実際の商用運航の開始時期が焦点となりそうだ。