X(旧Twitter)が、投稿画面から暗号資産を直接売買できる取引ボタンの追加を準備していることが分かった。Xの暗号資産関連機能を拡張する取り組みの一環とみられる。
ブロックチェーンメディアのCoinPostが8月26日(現地時間)に報じた。新機能は、投稿からそのまま暗号資産の売買につなげる仕組みになるという。
開発状況に言及したのは、2025年半ばから後半にかけてXで最高プロダクト責任者(CPO)を務め、今年8月に顧問に転じたニキタ・ビア氏である。現時点では、機能はまだ実装前の段階にあるとしている。
今回の取り組みは、ビア氏が主導した「スマートキャッシュタグ」の延長線上にある施策といえる。スマートキャッシュタグは、Xが本格導入した最初の暗号資産機能で、投稿内でSolanaやEthereumなどのトークンをティッカーシンボルやスマートコントラクトアドレスで指定できる。
例えば「$ETH」といった表記やアドレスを入力すると、対象の暗号資産として認識される。タグをタップすると、リアルタイムの価格やチャート、関連投稿が表示される仕組みだ。
Xは今年1月にスマートキャッシュタグを予告し、4月中旬にはiPhoneユーザー向けに、リアルタイムの価格・チャート表示とスマートコントラクトアドレスに基づく銘柄マッチング機能の提供を始めた。さらに同月末にはWeb版にも対応を広げており、投稿内で資産情報を確認するだけでなく、売買への導線も強めていた。
ビア氏は在任中、暗号資産機能の拡充と並行して、スパム性コンテンツへの対策にも取り組んだ。特に、投稿の報酬構造を悪用し、AI生成の低品質な暗号資産コンテンツを拡散する「インフォパイ」型アプリへの対応に注力したという。
Xは情報品質の向上に向け、APIアクセス制限を含む開発者ポリシーの改定を公表したこともある。暗号資産取引所との接続機能は中核業務ではなかったものの、取引ボタンに関する作業は8月時点でも継続しているとされる。
この機能が実装されれば、Xの暗号資産機能は相場確認や銘柄タグ付けの段階から、実際の取引接続へと領域を広げることになる。ただ、現時点で明らかになっているのは取引ボタン追加の計画と開発の進捗までで、取引所との接続方法や対応する暗号資産の範囲など、詳細は公表されていない。