写真=Reve AI/Bitcoinの訴求メッセージに関する調査結果が示された

Bitcoinを「デジタル金」と説明する定番の訴求は、米国の潜在的な購入層には必ずしも有効ではない――。Bitcoin Policy Institute(BPI)が実施した調査で、より強く響いたのは「自分で管理できる」「自分で決められる」といったコントロール感だった。

Cryptopolitanが25日に報じたところによると、BPIはBitcoinのマーケティング戦略に関する調査結果を公表し、ストーリーテリングと信頼性を重視したメッセージが最も高い関心を集めたと明らかにした。

調査は、世論調査会社Cygnal、Neighborhood Bitcoinと共同で2026年3月から6月にかけて3段階で実施した。

第1段階では、18~64歳の登録有権者1516人を調査した。その結果、Bitcoinに関心はあるものの購入を先送りしている層が32%で最も多かった。イデオロギー上の理由で拒否する層は約30%、家計上の事情から関心を示さない層は約20%だった。積極支持層は18%で最も少なかった。

第2段階では、Bitcoinを保有していないものの購入の可能性がある約80人を対象に、8つのフォーカスグループを実施した。調査はオハイオ州コロンバスとテネシー州ナッシュビルで行い、各セッションは約95分だった。

第3段階では、5月29日から6月2日にかけて、登録有権者1000人を対象にメッセージの検証調査を行った。

この調査で回答者が最も重視したのは、Bitcoinを自分で管理できるという感覚だった。続いて、実証された実績、セキュリティ、アクセスのしやすさ、使いやすさが挙がった。

具体的には、「投資額を自分で決められる」「取引履歴を自分で追跡できる」といった文言が、最も強い印象を残した。

また、銀行や政府に凍結されず、インフレによる価値の目減りを受けにくい貯蓄手段として訴える「自由なお金」という表現も反応が良かった。一方で、「デジタル金」という語りは、有効なスローガンとは評価されなかった。

誰がBitcoinを語るかも、訴求効果を左右する重要な要素だった。潜在的な購入層は、企業の宣伝文句よりも、友人や家族、金融の専門家など、実際に保有経験のある人の説明をより信頼する傾向を示した。

この傾向は、アンケート調査と8つのフォーカスグループのいずれでも共通して確認された。

メッセージ提示の効果も表れた。回答者がテスト用の文言19種類を読んだ後、「Bitcoinの購入に全く関心がない」と答えた比率は39%から32%に低下した。これに対し、「非常に関心がある」は19%から24%に上昇した。

BPIは今回の結果について、Bitcoinの普及は資産としての性質そのものだけでなく、どのような物語で、誰を通じて伝えるかによって左右されることを示しているとみている。

これとは別に、クリーブランド連邦準備銀行が2026年7月に公表した研究も、同様の傾向を示した。論文は、2018年から2025年までのニールセンのホームスキャン・パネル調査データを基に、各回1万5000~2万5000世帯の暗号資産保有を分析したものだ。

同論文は、Bitcoinの期待収益率が保有の有無を説明するうえで、人口統計学的な変数全体よりも大きな影響を持つと結論付けた。2021年の事例では、保有者の期待収益率は年22%だったのに対し、非保有者は7%にとどまった。

2025年の実験では、前年のBitcoin収益率が14.3%だったという情報を伝えられたグループは、情報を受け取らなかった対照群に比べ、予定していた暗号資産投資額を約47%増やした。その後の追跡調査でも、実際に暗号資産を購入する可能性が約23%高かった。

米国世帯の暗号資産保有率は、2018年の2%未満から2025年には約12%へ上昇した。Bitcoinの普及局面では、「デジタル金」のような抽象的な比喩よりも、コントロール感や実績への認識、周囲の実体験に基づく説明が、実際の購入行動を左右する要素となるかが引き続き注目されそうだ。

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