Lazarusによる暗号資産ハッキングは相次いでいる。写真=Shutterstock

北朝鮮系ハッカー集団Lazarusの関連先とみられるビットコインアドレスから、262.2BTCが新たな2つのアドレスに移された。規模は約1660万ドル(約24億9000万円)相当で、現時点で取引所への流入は確認されていない。

ブロックチェーンメディアのu.todayが13日付で報じた。オンチェーンデータによると、262.20040151BTCが既存アドレスから流出し、新規の2アドレスに分割して送金された。内訳は一方が約182.2BTC、もう一方が80BTC。足元の動きだけを見る限り、売却というよりウォレット間の再配置の可能性が高い。

今回の送金が注目されるのは、Lazarus関連資金が一度に取引所へ入金されるケースは少なく、複数のウォレットを経由しながら移動する例が多いためだ。報道で引用された分析でも、この送金だけをもってLazarusが約1660万ドル相当のビットコインを売却したと判断するのは難しいと指摘している。現時点で確認できるのは、資金が移動した事実にとどまる。

裁判所文書によると、LazarusやAPT38を含む北朝鮮のハッカー集団は、サイバー攻撃で得た資金の移転にウォレット網を用いてきた。そのため追跡に当たっては、取引所への入金の有無だけでなく、中継ウォレットへの分散や再送金のパターンが重要なシグナルとみなされている。

市場への影響は今のところ限定的だ。ビットコインは約6万3800ドルで推移しており、262BTCは足元の相場ベースで約1670万ドル(約25億500万円)規模に当たる。u.todayは「この程度の数量が市場で全て売却されたとしても、ビットコイン市場の通常の流動性と比べれば依然として小さい」と伝えた。送金直後の相場反応も目立たなかったという。

ビットコインは短期平均の約6万4000ドル、50日移動平均線の約6万3400ドル近辺で推移し、足元では6万3000〜6万5000ドルのレンジ圏にある。上値の抵抗線としては6万6600ドルと7万1900ドルが意識されている。今回の取引そのものより、その後に資金がどの経路をたどるかが焦点となる。

今後の注目点は、送金先となった2つのウォレットの次の動きだ。受け取り先のアドレスでさらに細かな分割送金が行われたり、中継用とみられる複数アドレスとの間で資金移動が続いたり、最終的に取引所へ入金されたりすれば、今回の移動は現金化や資金洗浄の一環と受け止められる可能性が高まる。逆に追加の動きがなければ、単純な再配置にとどまる公算が大きい。現時点のブロックチェーンデータは、売却よりも移動と分散を示している。

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