写真=聯合ニュース

金融当局が、家計向け融資の総量管理を約半年ぶりに大幅に緩和する。金融委員会は13日、今年の家計向け融資の増加率目標を1.5%から3%へ引き上げると発表した。これにより、金融機関全体の年間貸出余力は約30兆ウォン(約3兆3000億円)から約60兆ウォン(約6兆6000億円)に拡大する見通しだ。銀行が総量規制に合わせて住宅ローン受け付けを絞り込み、申請が一部時間帯に集中する事態まで起きていたことを踏まえ、実需向け資金の供給余地を確保する狙いがある。

金融委が同日公表した「不動産市場安定のための金融総合対策」によると、今年の家計債務の総量増加率は従来の1.5%から3%水準へ引き上げる。拡大した貸出余力は、移転費や中間金、残金向け融資など住宅供給の促進や、若年層の住居安定、実需の資金調達難の緩和に充てる方針だ。

◆増加目標を1.5%から3%に上方修正

今回の見直しは、政府が年初に示した家計向け融資管理の方針を大きく修正する内容となる。

金融委は当初、家計向け融資の増加率を1.5%水準で管理する方針だった。しかしその後、住宅市場や資産市場を取り巻く環境が変化し、金融機関が総量目標に合わせる過程で実需層の借入負担が大きくなったと説明した。

金融委はブリーフィングで、1.5%目標を設定した当時と現在では市場環境が「明確に異なる」と指摘した。住宅取引が増え、信用ローンも急増する中で当初目標を維持すれば、住宅ローンを中心に実需層の借入余地が過度に縮小しかねないとの判断だ。環境変化に応じて総量水準を調整するのが合理的だとしている。

実際、最近は銀行が年間の家計向け融資の総量目標に合わせるため、日次・月次の住宅ローン受け付け枠を制限し、申請が特定時間帯に集中する現象が起きていた。返済能力や信用力にかかわらず、枠が埋まれば借りられないという問題も表面化していた。

金融委は、総量目標の引き上げによって銀行やインターネット銀行を含む金融機関の貸出余力が広がり、こうした現場の混乱も相当程度緩和されるとみている。対策公表後も実際の融資動向をモニタリングし、利用者の不便が続くかどうかを点検する方針だ。

◆貸出余力は約30兆ウォンから約60兆ウォンへ

家計向け融資の増加許容幅も大きく広がる。金融委は、家計向け貸出残高を約1800兆ウォン(約198兆円)と仮定した場合、1%は約18兆ウォン(約2兆円)に相当すると説明した。

増加率を1.5%で管理した場合の年間増加余力は約30兆ウォン(約3兆3000億円)だったが、これを3%に引き上げることで約60兆ウォン(約6兆6000億円)まで増えると推計している。

もっとも、すべての銀行の貸出上限が一律に倍増するわけではない。

金融委は、大枠では銀行圏と第2金融圏の総量管理余力が従来のおおむね2倍に広がる一方、個別の金融会社ごとでは上半期の融資実績、既存目標の超過有無、融資ポートフォリオの構成などによって実際の追加余力は異なり得ると説明した。

前年または既存の管理目標を守れず、ペナルティーを受けた金融会社についても、変更後の総量水準を踏まえて反映方式を見直す。銀行ごとの追加貸出余地は、金融当局と業界の協議を経て確定する見通しだ。

◆住宅供給関連ローンは個別に管理

今回の対策で論点の一つとなるのが、移転費・中間金・残金向け融資の扱いだ。

金融委は、再建築・再開発に伴う移転費や、新築入居団地の中間金・残金向け融資など、住宅供給に関連する住宅ローンについては、金融会社ごとの総量管理目標とは切り分けて管理する方針を示した。

ただし、これらの融資が政府全体の家計向け融資総量の算定対象から外れるわけではない。

金融委は「移転費・中間金・残金融資も、家計向け融資の増加率3%にはすべて含まれる」と説明した。全体総量は3%の範囲内で管理しつつ、金融会社ごとの配分や運用において、こうした融資が原因で実需向け資金調達が妨げられないよう個別管理の余地を設ける趣旨だ。

移転費・中間金・残金融資にどの程度の上限を事前配分するかは現時点で決まっていない。金融委は、個別需要を精緻に予測するのは難しいとして、金融監督院や金融業界と協議しながら具体的な管理方式を詰める方針だ。

◆住宅ローンは拡大、信用ローンは抑制へ

拡大した総量が、そのまますべての融資分野の拡大につながるわけではない。金融委は、足元での信用ローンの増加が銀行の住宅ローン取り扱い余地を狭める要因になったとみており、ローンの種類ごとに運用を分ける考えだ。

住宅ローンについては、若年層や実需層の資金調達難、不動産市場の状況を総合的に勘案し、適正な水準で供給する。一方、信用ローンは金融会社の自主的な管理を通じて伸びを抑える方針だ。

ただ、金融委は信用ローンについて別途の総量目標を設ける計画はないとした。家計向け融資全体の上限の範囲内で、各金融会社が融資ポートフォリオを自主的に管理する形となる。

今回の措置後も、LTVやDSRといった融資規制の基本枠組みは維持する。規制地域のLTV40%、銀行圏のDSR40%、住宅価格帯別の住宅ローン上限などは据え置く。融資規制を全面的に緩和するのではなく、総量管理の過程で生じた実需の資金調達問題を補うことに重点を置いた措置といえる。

シン・ジンチャン金融委員会事務処長は「不動産関連の討論会では、融資の使い勝手に関する訴えが最も多かった」としたうえで、「融資を希望するすべての人に無制限に貸し出せるのかという点も考えなければならない」と述べた。

イ・オクォン金融委員長は「不動産政策に対する金融政策の方向性は一貫して維持してきた」と述べ、「LTV、DSR規制と融資上限の基準は維持しながら、実需層の不便を減らしていく」と強調した。

銀行関係者は「現在、自主的に制限している住宅ローン上限の緩和などは、8月中に当局と総量目標を巡る協議を終えた後に検討する予定だ」と話した。

キーワード

#金融委員会 #家計債務 #住宅ローン #信用ローン #総量管理 #LTV #DSR
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.