メモリ価格の上昇が米国の低価格スマートフォン市場に打撃を与えている。写真=Shutterstock

米国のスマートフォン市場は2026年4〜6月期に前年同期比で縮小した。メモリ価格の上昇を受けて低価格帯の販売が大きく落ち込み、コスト増を吸収しにくい中小メーカーほど影響を受けた。

ITメディアの9to5Macが8月12日(現地時間)に報じたところによると、Counterpoint Researchは、メモリ価格の上昇が米国市場の低価格セグメントを圧迫していると分析した。

Counterpoint Researchの集計では、Apple、Samsung Electronics、Motorola、Googleの主要4社による米国内スマートフォン販売は、4〜6月期に前年同期比4%減となった。一方、その他メーカーの販売は45%減と大きく落ち込んだ。部品コストの上昇が続くなか、規模の小さいメーカーほど価格転嫁やコスト吸収が難しかったとみられる。

とりわけ不振が目立ったのは100ドル未満の端末だ。Counterpoint Researchによれば、この価格帯の販売は前年同期比で約65%減少した。低価格端末の値上がりで、Samsung ElectronicsとMotorolaのエントリーモデルとホワイトラベル端末との価格差が縮小し、両社はプリペイド端末市場でシェアを拡大した。

こうした価格上昇圧力は、今後のiPhone価格にも波及する可能性がある。Appleは米国で現行iPhoneの価格を維持しているが、市場の関心は次期モデルの価格設定に移っている。Counterpoint Researchは、AppleがiPhone 18シリーズを値上げする可能性があると見ている。一部モデルは数日以内に発表される可能性があるとの観測も出ている。

価格見通しも上方修正されつつある。9to5Macはジェフ・プーの見方として、iPhone 18 Proが1349ドルから1399ドル、iPhone 18 Pro Maxが1449ドルから1499ドルになる可能性があると先週伝えた。iPhone Ultraについても、開始価格が約2500ドルになるとの観測が複数回浮上している。

Appleは先月末に発表した2026会計年度第3四半期(4〜6月)決算で、iPhone売上高が前年同期比22%増の542億ドルだったと明らかにした。一方で、9月期にはメモリコストと供給制約が大幅に悪化する可能性があると警告しており、特にiPhone、iPad、Macで負担が増す可能性があると説明した。

米国のスマートフォン市場では、低価格帯の縮小が市場の二極化を一段と鮮明にしている。大手メーカーは製品ラインアップや流通網を背景に部品高への対応余地を確保する一方、中小メーカーは低価格市場の縮小を直接受けやすい。Appleが次期iPhoneの価格調整に踏み切れば、下期も価格負担が需要の重荷となる展開が続く可能性がある。

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