科学技術情報通信部は、公共部門のAI学習用データで重複構築や品質管理の不備が発生している問題を受け、政府横断の統合管理体制づくりに乗り出す。
同部は8月13日、監査院が前日に公表した「人工知能産業育成実態III(AI学習用データ)」の監査結果を踏まえ、現行のAIハブを「AI学習用データ統合提供システム」に改編すると発表した。公共機関などが新たなデータを整備する前に、既存データとの重複の有無を事前に確認できるようにする。
監査結果によると、公共機関では他機関のデータ構築計画や実績を確認する仕組みがないまま事業が進められ、類似するAI学習用データが重複して整備された事例が確認された。2025年11月時点で、科学技術情報通信部はAIハブを通じて908種のデータを公開していた一方、食品医薬品安全処、ソウル市、韓国道路公社など26機関も313種を別に整備・運用していた。
監査では、科学技術情報通信部が整備した野生動物、生活廃棄物、コンクリート亀裂、卵関連のデータと類似するデータを、他の公共機関が追加で構築していた例も確認された。錠剤、口腔、自動運転の各分野でも、同部と他機関がそれぞれ類似データを構築していたという。
品質管理水準のばらつきも課題として浮上した。監査院によると、AI学習用データの構築実績が多い上位20機関のうち9機関は、第三者による品質検証を経ずに成果物を受け入れていた。一部機関では、独自の品質管理基準も整備されていなかった。韓国道路公社の道路走行CCTVデータではAI学習に必要な車両別の位置情報が欠落しており、ソウル市の大型廃棄物データではファイル名と実際の画像が一致しない事例も見つかった。
これを受け、科学技術情報通信部は、公共機関や民間が保有するAI学習用データを登録・連携し、ワンストップで検索できるよう、AIハブの改編を進めている。知能型検索などの関連機能も開発し、年内に試験運用を始める予定だ。
今後は、各公共機関がAI学習用データを新たに構築する前に、統合提供システムを通じて既存データとの類似性や重複の有無を点検する方針だ。関係省庁との協議を通じて、具体的な規定や手続きも整備する。
品質管理体制の見直しも進める。科学技術情報通信部がAIハブのデータ構築に適用している「AIデータ品質管理ガイドライン」を各省庁、地方自治体、公共機関に周知するほか、データ確保計画の策定から構築、品質管理、活用・開放まで全工程で活用できる「AIデータ構築・活用ガイド」を今年第3四半期中に配布する予定だ。
科学技術情報通信部は、民間のAI革新に必要なAI学習用データの確保と開放を進めるとともに、関係省庁と連携し、公共部門のAI学習用データを体系的に管理していく方針を示した。