XRPは12日、2025年7月の史上最高値から72.96%下落し、一時1ドルを割り込んだ。急落を受け、市場では追加下落の起点とみる弱気論と、底入れ局面との見方が交錯している。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicによると、XRPは同日、一時0.9916ドル(約149円)まで下落した。2024年以降で1ドルを下回るのは初めて。その後は1ドル前後まで持ち直したが、今回の調整をどう位置付けるかが市場の焦点となっている。
暗号資産アナリストのアリ・マルティネズは、足元の下落でXRPが深い売られ過ぎの水準に入り、テクニカル面で買いシグナルが点灯し始めたと指摘した。月足チャートではTom DeMark Sequentialが買いシグナルを示したという。同指標はこれまでも、XRPの主要な反転局面に先行してシグナルを発してきたとされる。
実際、2020年4月の買いシグナル後には1074%、2022年8月のシグナル後には973%上昇した。一方、2025年4月の売りシグナル後には57%下落した。マルティネズは、今回のシグナルが弱気相場から強気相場への転換を示唆する可能性があるとみている。
アナリストのチャートナードは、より長期の価格構造に注目する。6年にわたる上昇トレンドのサポートラインはなお維持されており、今回の調整でXRPが歴史的に重要な反転ポイントへ戻ってきたとの見方を示した。とりわけ、0.70~0.90ドル(約105~135円)を3度目に試す展開となる可能性に言及している。
さらにチャートナードは、今回の下落が、過去の大幅上昇に先立って見られた70~90%の調整局面と似通っているとも指摘した。過去には大きな調整の後、XRPがそれぞれ10倍、2.3倍、6.9倍に反発した例があったとし、今回も反発局面に入れば11ドル(約1650円)まで上昇し得ると見通した。
一方で、Crypto Roverは1ドル割れを弱気材料と受け止めた。X(旧Twitter)に「XRPホルダーに哀悼を」と投稿し、悲観的な見方を示した。これに対し、暗号資産YouTuberのMoon Lamboは、XRPが過去に3.30ドル近辺から0.10ドル台まで下落した局面や、Rippleを巡る米証券取引委員会(SEC)の訴訟も乗り切ってきたと反論した。XRPは現在、底値を固める段階にあり、最悪期はすでに通過した可能性があると主張している。
短期的な注目水準は1.06ドル(約159円)だ。マルティネズはこの価格帯を主要なレジスタンスとして挙げる。オンチェーンデータでは、この水準で約30億XRPが取引されており、月足終値が1.06ドルを上回れば、相場の見方に与える影響は小さくないという。
1.06ドルを安定的に上回れば、次の上値目標として1.35ドル(約203円)、続いて1.64ドル(約246円)が意識される。ただ、1ドル割れ後も弱気論と底打ち観測は拮抗しており、当面は短期反発の有無よりも、主要なサポートラインとレジスタンスを実際に突破・維持できるかが焦点となりそうだ。