Fidelityはイーサリアム現物ETF「FETH」へのステーキング導入をSECに申請した。写真=Shutterstock

米資産運用大手Fidelityは、イーサリアム現物ETF「FETH」にステーキング機能を組み込むため、米証券取引委員会(SEC)に関連書類を提出した。申請資料では、保有するイーサリアムの最大100%をステーキング対象とし、得られた報酬の85%をファンドに配分、残る15%を手数料に充てる方針を示している。

ブロックチェーンメディアCointelegraphが12日(現地時間)に報じた。提出資料によると、FidelityはFETHが保有するイーサリアムを活用し、ステーキング報酬を生み出す仕組みの導入を目指す。

通常の市場環境では、FETHが保有するイーサリアムの最大100%をステーキングに回すことが可能としている。ただし、解約対応分や各種費用、流動性確保のために留保が必要なイーサリアムは対象外とする。

ステーキング報酬の配分も明記した。報酬の85%はファンドに組み入れ、15%はステーキング手数料に充てる。

投資家への分配については、四半期ごとの現金分配を想定する一方、実際の支払いは保証されないとしている。

ステーキングの開始時期は、目論見書の基準日以降、できるだけ早期を目指す方針だ。ただし、今回の予備目論見書の内容は、登録届出書の効力発生前に変更される可能性がある。

今回の申請は、イーサリアム現物ETF市場で広がるステーキング対応の流れに沿うものでもある。Grayscaleは2025年10月、米発行体として初めて暗号資産ETPにステーキングを導入した。BlackRockも2026年2月、別商品としてETHBを投入した。Bitwiseもイーサリアム現物ETFへのステーキング導入を進めていたが、2025年9月に提案を撤回している。

市場ではこれまで、FETHがステーキング非対応である点を弱みとみる声があった。米投資メディアSeeking Alphaのアナリスト、ライアン・マークは5月、FETHはステーキングをサポートしていないため、GrayscaleやBlackRockの商品に比べて不利な立場にあると指摘した。ステーキング収益をETFに取り込めるかどうかが、競争力を左右する要素として浮上している。

資金流入も大きい。Farside Investorsの集計によると、FETHの累計純流入額は2024年7月の上場から2026年8月11日までに21億3000万ドル(約3195億円)に達した。Yahoo Financeの集計では、主要なイーサリアムファンドの中で2.4%上昇し、相対的に底堅い値動きを示した。

SECが申請を承認すれば、FETHはステーキングによる追加収益源を持つことになる。ただ、実際の導入時期はなお不透明で、予備目論見書の内容も最終確定までに見直される可能性がある。今後の規制手続きの行方が焦点となる。

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