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NVIDIAが、顧客のGPU調達やデータセンター整備を支える金融支援を拡大している。潤沢な手元資金に加え、外部資本も取り込みながらAIインフラ投資を後押しし、市場での優位性を広げる構えだ。Business Insiderが8月12日(現地時間)に報じた。

Majestic Labs共同創業者のシャ・ラビ氏は、NVIDIAの最大の競争力は技術力や営業網ではなく、資金力にあると指摘した。NVIDIAは4月の決算発表時点で、現金および市場性投資資産を800億ドル超保有しており、同四半期の営業キャッシュフローも500億ドルに達したという。

潤沢な資金を持つビッグテック企業はほかにもあるが、ラビ氏は、NVIDIAの特徴として、大規模データセンターの建設費を自社で直接負担するのではなく、金融支援を通じて需要拡大につなげている点を挙げた。

NVIDIAは8月11日、Apollo、Blackstone、Goldman Sachsと連携し、少なくとも5000億ドルの外部資本を呼び込み、NVIDIA製品を軸とするAIインフラ投資を拡大する方針を明らかにした。自社資金だけでは賄いきれない規模のインフラ整備を、外部資本の活用で押し広げる狙いがある。

同社はこのほか、数千億ドル規模とされるOpenAIのデータセンタープロジェクトについても、保証の提供を巡って協議しているという。AI特化型クラウド事業者である「ネオクラウド」に対しては、GPU購入を支える資金面の下支えを行うほか、供給が逼迫しやすい部材の確保に向けた長期契約も結んでいるとされる。

NVenturesやInceptionプログラムを通じて、AIスタートアップへの投資・支援も並行して進めている。

こうした戦略について、Bernsteinのステイシー・ラスゴン氏は、技術優位で生んだ資金を自社製品のエコシステム拡大に再投資する好循環につながっていると評価した。そのうえで、余剰資金の使い道として、これ以上に有効な方法があるだろうかと述べた。

もっとも、顧客向け金融支援そのものは目新しい手法ではない。AMDも過去に顧客のチップ購入を支援しており、Broadcomも最近、ApolloおよびBlackstoneと組んでAIインフラ向けの金融プラットフォームを推進した。

一方で、D.A. Davidsonのギル・ルリア氏は、NVIDIAの財務体力は競合各社とは比較にならないとの見方を示した。

こうした支援は、実際の受注にも結び付いている。GMI Cloudの最高経営責任者(CEO)、アレックス・イェ氏は、NVIDIAの支援がなければ、同社はFireworksを顧客として獲得できなかったと説明した。契約規模は「9桁」に上るという。

これに対し、シャ・ラビ氏は、顧客が数十億ドル規模のMajestic Labsの装置を求めたとしても、自社のようなスタートアップにはNVIDIAのような金融支援は難しいと語った。

ただし、こうした金融支援スキームにはリスクも残る。NVIDIAの市場シェアが低下し、保証履行の負担が現実のものとなれば、影響は小さくないためだ。NVIDIAはウォール街の資本を取り込むことで、こうしたリスクの分散も図っている。

ルリア氏は、NVIDIAはリターンだけでなくリスクも引き受けていると指摘した。

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