XRP(写真=Shutterstock)

XRPは1ドル近辺で軟調な値動きが続いている。ただ、オンチェーン指標には底打ちをうかがわせる変化も出てきた。ネットワーク利用が拡大する一方、中央集権型取引所への資金流入やデリバティブ市場のレバレッジは縮小しており、市場では下値固めの可能性に注目が集まっている。

The Crypto Basicが11日に報じたところによると、足元のXRP相場では価格の弱さとネットワーク指標の改善が対照的な動きを見せている。XRPは8日に1.039ドルで取引を終え、直近6カ月のレンジ下限を改めて試した。

前週には1.08ドル台から1.02〜1.03ドル台まで下落し、下押し圧力が強まった。一方で、同じ期間のネットワーク利用は大きく伸びた。

XRPネットワークは5日に260万件の決済を処理し、取引件数は280万件を超えた。前週比では86%増、30日平均を81%上回る水準だったという。

その後も日次取引件数は直近1週間で130万〜280万件のレンジを維持した。アクティブアカウントも30日平均比で5%以上増えており、価格が弱含む局面でもネットワーク利用は底堅く推移した。

一方、取引所を通じた資金移動は大きく減少した。Binanceの入金アドレス数は月次・四半期ベースの平均を約96%下回り、流入量は90日平均比で79%減、流出量も85%減となった。

CryptoQuantのアナリスト、CryptoOnchainは、こうした動きについてXRPが「底固め局面」に入りつつある可能性を示すものだと指摘した。取引所へのXRP流入が減れば、市場で売りに回りやすい供給も減るため、売り圧力の緩和につながり得るという。

もっとも、これだけで本格的な買い集め局面に入ったと判断するのは難しい。XRPは現在1.02ドル近辺で推移しているうえ、暗号資産市場全体の調整でBitcoinが6万4000ドルを下回ったことも重荷となっている。

さらに、米上院が休会前にClarity法案を処理できなかったことから、規制の先行き不透明感も相場の重しとして意識された。

デリバティブ市場の過熱感もやや後退した。XRPの未決済建玉は7月28日の約4億300万ドルから、8日には3億9100万ドルへ減少した。レバレッジ指標も直近高値の0.190から0.150へ低下した。

テクニカル面では上値の重さも意識される。日足の主要移動平均線4本はいずれも現値を上回っており、戻り局面では越えるべき水準が多い。

最初の抵抗線は1.036ドル。その上には1.07ドルと1.09ドル近辺の短期移動平均線があり、さらに1.18ドルが強い抵抗帯として挙げられている。

下値では0.99〜1.00ドルが最初の分岐点となる。日足終値で1ドルを割り込めば、0.94ドルまで下落する可能性があり、その下では0.94〜0.86ドルゾーンが次の主要サポートとして意識されている。

足元のXRPは価格こそ弱いものの、ネットワーク活動は強い。レンジ下限でネットワーク利用の増加と取引所流入の減少が同時に進む場合、追加の投げ売りよりも、限定的な買い集めが進む地合いを示すシグナルとみることができる。

実際に底打ちを確認できるかどうかは、1ドル水準を維持できるか、そして主要な抵抗線を上抜けられるかがカギとなる。

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